登場人物

 

高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

相談相手は実のお姉さん。(春香さん)

 

 高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。

 

鈴木紗栄子…土曜日の夕方、舞香さんたちの家に

突然やってきて色々暴露を始める。

 

児島ユリ…23歳。紗栄子の突撃で

誠との関係が判明した。

実家暮らし。その母親が強烈だが

誠はユリに100万円借りている?

 

この場にいる人(7名)

・誠 ・誠の母親 ・舞香さん ・舞香さんの父親

・美波 ・美波の姉 ・紗栄子

 

 

 

 

誠が紗栄子に、口止め料として

150万円払っていた新事実。

 

 

その金額にも驚きだが

その内容が

 

・香港にも女がいる

・お相手はシングルマザーで

 誠は彼女の子供にパパと呼ばれている

 

 

ということ。 

 

 

 

美波

「…香港?パパと呼ばれてる?

 ちょっとどういう意味!!?

 

 その子供、マコちゃんの子?

 隠し子なの?

 香港にいるって、相手は日本人じゃないの?

 いつから?」

 

 

 

矢継ぎ早に質問するのが、

なぜ妻の舞香さんじゃなくて

不倫相手の美波なのだろう。

 

 

しかし舞香さんも混乱しているので

そんなことは考えられない。

 

 

 

舞香さん

「今、この人(誠)に質問したって

 すぐには答えないですよ。

 

 逃げ癖がある人なので。」

 

 

 

 

そう、逃げ癖。

 

 

 

誠は昔から、習い事や部活など

あまり最後までやり遂げていたものがない。

 

未だに企業などでは、

学校が皆勤賞だったとか、

1つの部活をやり遂げたとか

そういう人材の採用率は高いと思うが

その採用者の気持ちが

今なら本当にわかる。

 

 

生きていれば大変な場面などたくさんあり

大切なのはそういう時に向き合う姿勢。

 

 

誠は要領が良い方で

比較的なんでもこなせるのだが

ダメだった場合は、

もういいかと諦めるのが早い。

 

 

舞香さんは1つのことを

考えすぎたり、

じっくり取り組むタイプなので

結婚前は誠のあっけらかんとしたところが

どこでも前向きに生きていけそうで

良いなとすら思っていたのだが

 

こういう場面になってみて心底思う

あれはいつも、向き合う前に

逃げていただけだったのだと。

 

 

 

 

誠の母

「でも、、香港にって、どういうこと?

 説明を聞かないわけにはいかないわよ。

 

 紗栄子さん、そもそもなんであなたが

 そんなこと知ってるの。」

 

 

 

 

紗栄子

「それは・・・前にも奥様には

 少しお話ししましたけど

 

 私が彼の携帯を見たからです。」

 

 

 

 

舞香さん

「その時、別のお相手との

 動画があったことは聞きましたが

 

 その香港の女性の話は何も

 聞いてませんでしたよ・・」

 

 

 

紗栄子

「そうですね、

 口止め料をいただいていたので

 その時は話すつもりも

 ありませんでした。

 

 でも、、そんなお金をもらったことが

 ずーっと後ろめたくて苦しくて

 

 なんか今日の態度とか色々みていたら

 すっごく許せなくなってしまって、、」

 

 

 

誠の母

「香港の女というのは、現地の人ですか?

 日本人ですか?

 もし海外の人なら、法律とか色々

 あぁっ、、大変なことに、、、」

 

 

 

紗栄子

「私は、国籍までわかりませんが

 携帯を見た限りでは

 相手の名前は日本人でしたし、

 日本語でやりとりしてました。

 

 出会いは

 

 アプリですよ。

 

 

 

 

舞香さん

「は・・・?

 

 

 アプリ・・・・・」

 

 

 

 

 

誠の母

「誠!!ここまで来たら

 ちゃんと話しなさい!!

 

 もう逃げ隠れできないでしょ!!

 

 どうして香港にいる女性とあんたが

 やりとりしていて

 その子の子供があんたのことを

 パパって呼んでるのよ!!!」

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・

 

 

 

 ・・・・・・・それは、、、

 

 

 相手の家族を、

 壊したくなかったからだよ・・・

 

 

 まず先に言うけど、その子供は

 俺とは血が繋がってないから…

 

 俺の子供は神に誓って

 日菜だけだから、、」

 

 

 

 

舞香さんは少し、安堵のため息が出る。

 

 

こんなことで安堵してるなんて

おかしくなっている、と思いながら。

 

 

 

 

 

 

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