登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。
相談相手は実のお姉さん。(春香さん)
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。
鈴木紗栄子…土曜日の夕方、舞香さんたちの家に
突然やってきて色々暴露を始める。
児島ユリ…23歳。紗栄子の突撃で
誠との関係が判明した。
実家暮らし。その母親が強烈だが
誠はユリに100万円借りている?
美波電話
「じゃあ一体
どうしたらいいんですか!!」
電話越しに叫ぶ美波に、
舞香さんはドン引きしていた。
サーっと引いた。
舞香さん電話
「…それを私に聞いて、
一体何をどうしたいんですか?
ほんと、もう話しても無駄なので
そろそろ切りますね。
……あと、うちの会社に
電話してこないで欲しいって
さっきはそう言いましたけど
別にいいです、かけてきても。」
美波電話
「・・・・・・」
言い返すと、荒れるやつなのだと
舞香さんは理解したので
こんな人と闘う意味などないと
改めてわかった。
舞香さん電話
「そういえばうちの会社って
かかってきた電話を
録音する機能がついているので
あなたから着信があったこととか
話の内容とか、
今後慰謝料を請求させていただく上で
たくさんかけて頂いた方が
助かります。」
なるほど。
そうなんだ。
と思ったが、これは舞香さんなりに
かなり誇張して話した内容だそうだ。
しかし
美波電話
「・・・・」
ちゃんとビビらせることは
出来ていた様子。
舞香さんの電話
「そういうわけで、じゃあ。」
美波電話「ちょっ」
舞香さん
「・・・・・・・」
切った。
折り返しで
速攻電話があると思ったが
それはなかった。
舞香さん
「・・・・・・はぁ・・・」
まだこれから仕事があるというのに
どっと疲れが出てくる。
(美波さんから、
会社に電話がありました。)
ひとまず誠に、
一言だけLINEしておいて
会社に戻ろうと、立ち上がる。
するとすぐに、また電話が鳴った。
舞香さん
「・・・・・・・」
電話の相手は、誠だった。
どうしよう、
LINEで返事が来ると思っていたが
電話か・・・
ひとまず歩きながら
電話に出ることにした。
舞香さん電話
「はい・・」
誠電話
「電話があったって、なんで?!」
続・知らんがな。
だけれども、真面目な舞香さんは
ちゃんと答える。
舞香さん電話
「…それはあなたが、私の会社の名前を
彼女に話したことがあるからでしょ。
どういうつもり?
なんでそんなこと話すの?」
誠電話
「それは会話の流れでだけど
だから、なんで?
彼女なんて言ってたの。」
舞香さん電話
「あなたと連絡が取れないって!
私があなたに入れ知恵をして
彼女とあなたが結婚しないように
させているんだと
思われてるみたいだけど
もうそういうの迷惑だから!
あなたも自分勝手よね。
自分で離婚とか結婚とか言い出して
話もまとまってないくせに
その相手のこと
勝手にブロックしないでくれる?」
誠電話
「だからってまさか舞香の職場にまで
連絡するなんて思わないだろう。」
いやもう(知らんがな)を
何回発動させればいいんだ?
舞香さん電話
「…とにかくあなたが今後
結婚したいと選んだ相手は
そういう人だってことだから。
あなたまで私の仕事中に
邪魔しないでくれる?
もう今、お昼休み終わって
会社に戻ったから。」
誠電話
「じゃあ、今夜はうちに帰るから
ちょっと二人で話そう。」
舞香さん電話
「やめて、今日は帰ってこないで。
それより、彼女と話し合えば?
ああいうタイプはこれ以上放っておくと
もっと暴走するわよ?」
誠電話
「……そういう子だとは思わなかったから…
もう、関わりたくない。」
舞香さんは、1度だけ空を見上げて
そのまま電話を切った。
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