登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘（日菜ちゃん）がいる。
相談相手は実のお姉さん。（春香さん）
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の（藤沢美波）という女性。
鈴木紗栄子…土曜日の夕方、舞香さんたちの家に
突然やってきて色々暴露を始める。
児島ユリ…23歳。紗栄子の突撃で
誠との関係が判明した。
実家暮らし。その母親が強烈だが
誠はユリに100万円借りている？
誠に別れを切りだされ
美波が逆上していることを
深夜のLINEで
美波の姉から聞かされた舞香さん。
こんなに疲れた体で
深夜の2時に聞きたい話ではなかった。
明日は週に4回勤めている会社に
出勤する予定だ。
現在パートではあるが
元々正社員で長年勤めていたところ。
会社の待遇も人間関係も満足していて
ある程度の立場も任されていて
正社員に戻るつもりでいた。
そんな職場に、美波が何かしら
アクションしようとしている？？
そんなこと許せない。
舞香さんLINE
「職場を知っているということは
電話番号も場所も、
わかってるわけですよね…
さすがに私の出勤時間や
退勤時間は知らないと思いますけど
お姉さんの方から
くれぐれもバカな真似はしないようにと
お伝えください。
うちのビルは結構警備が厳しいので
突然押しかけてくるようなことがあったら
警察に通報される可能性も
高いと思います。
そんなことになったら
妹さんもご自身の会社に
いられなくなるはずですから。」
警備が厳しいというのは、
本当のことだった。
美波の姉LINE
「それは有益な情報を
ありがとうございます。
妹は今の会社を絶対に
辞めたくないはずなので
警察に通報されるとか
そういうことは避けたいと
考えていると思いますから。」
舞香さんLINE
「それは良かったです。
私も念の為に受付の方や上司には
万一のために迷惑がかからないよう
伝えておきます。
こうして教えてくださって
ありがとうございます。
もし本当に妹さんが
うちの会社に来たとしても
こうして先に報告が出来るだけでも
全然違うと思いますので助かります。」
美波の姉LINE
「そんな、、
お礼を言われるようなことは何も…
むしろ大変なことばかり
申し訳ないです・・・
明日、強く伝えておきますので
何もないとは思いますが
もし何かあればすぐに
ご報告ください・・」
舞香さんたちはそんなやりとりをした。
LINEを終えて、ぼんやりとした頭で
ぼんやりとしたままシャワーをした。
全然、スッキリなんかしてない。
けれど1時間でも2時間でも眠らなければ。
そう思って舞香さんは無理やり目を閉じた。
◆
翌朝、ずっと浅い眠りが続いて
重たい体と気持ちを無理やり起こし
舞香さんはお姉さんに
美波の姉とのスクリーンショットを送る。
そして、メイクはクマを隠すように
いつもより長い時間をかけて行い
日菜ちゃんの朝ごはん、支度、
登園を行ってから、職場に向かう。
その職場に向かう途中、
お姉さんからLINEが来ていて
とにかく気をつけろという
そんな内容だった。
そして。
いつもの時間に、オフィスに着く。
さぁ、仕事だ。
そう思って、パソコンを開いたその時。
後輩
「高崎先輩（舞香さんの苗字）
10分くらい前に先輩宛に
近藤さんという方から
電話がかかってきてましたよ。
また15分くらいしたら
掛け直しますっておっしゃってました。」
舞香さん
「・・・・・近藤・・・？
会社名名乗ってた？
電話番号とかは聞いた？」
後輩
「いえ、聞いたんですけど
（近藤と伝えてくれたらわかります。
こちらからまたかけますので）
っておっしゃってました。」
・・・・近藤・・・？
美波の苗字は藤沢だが
偽名を使ってるのか？
それとも、自分が忘れているだけで
本当に取引先の人？
何かわからないが、胸騒ぎがして
舞香さんは心臓がバクバクしていた。
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