登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。
相談相手は実のお姉さん。(春香さん)
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。
鈴木紗栄子…土曜日の夕方、舞香さんたちの家に
突然やってきて色々暴露を始める。
児島ユリ…23歳。紗栄子の突撃で
誠との関係が判明した。
実家暮らし。その母親が強烈だが
誠はユリに100万円借りている?!
舞香さんの姉
「舞香の電話かして!」
舞香さんは黙って頷いて
自分の携帯電話を差し出す。
お姉さんはすぐに、
母親に電話をしようとしたが
一旦立ち上がる。
リビングにいる子供たちが
気になったのだ。
皆、夢中になって
YouTubeの動画を見ている。
それを確認して戻ってきたお姉さんは
すぐに母親に電話をする。
舞香さんの姉
「あっ、お母さん?」
母親が電話に出たことを確認して
お姉さんはスピーカーフォンにする。
その間舞香さんは、
お姉さんの素早いやり取りを
ただただその場で見ているだけだった。
舞香さんの母
「ん?春香?これ、舞香の電話でしょ。
一緒にいるの?」
舞香さんの姉
「うん、今、舞香もここにいる。」
舞香さんの母
「あら、そうなの?一緒にいたのね。」
舞香さんの姉
「うん、そうなの。」
舞香さんの母
「それで、どうしたの急に。
2人で電話かけてくるなんて
滅多にないじゃない。」
舞香さんの姉
「・・そうだね、そのことなんだけど・・
今近くに、父さんいる?」
舞香さんの姉
「ううん、今家にいないよ。
ちょっと出かけてて
すぐに帰ってくると思うけど
父さんと話したいの?」
舞香さんの姉
「違う、むしろお母さんにだけ
聞いて欲しくて、
しばらくはお父さんにも
内緒にしておいて欲しいんだ・・」
舞香さんの母
「え?お父さんに内緒??
・・・まぁ、、そう言うなら
そうするけど・・それって
あんたたち2人の相談なの?」
舞香さんの姉
「・・・まぁ、ちょっと聞いてよ。」
舞香さんの母
「・・わかった・・
それで、どうしたの?」
舞香さんのお姉さんが
舞香さんの方をチラッと見て
(自分で話してみる?)
と、口パクで伝える。
舞香さんは
今にも泣き出しそうな顔で
首を横に振った。
舞香さんの姉
「そっか・・うん、お母さん・・
あのさ、、」
舞香さんの母「???」
舞香さんの姉
「もう先に結論から言うけど
舞香、、もしかしたら誠さんと
離婚するかもしれない。」
舞香さんの母
「エェッ!!!?」
ものすごく、驚いていた。
舞香さんの母
「何それ、えっ?ちょっと待って。
そんなの寝耳に水よ!
舞香がそんなこと思ってたなんて
全然知らなかった。
どうして?いつから?
っていうか、どうしてそれを
春香が説明してるの?
舞香もそこにいるんでしょ?
舞香????」
舞香さん
「・・・うぅ、、、」
舞香さんの母
「えぇっ?舞香、ちょっと
どうしたの。」
舞香さん
「ごめんなさい、、ごめんなさい、、」
舞香さんの母
「待ってよ・・どうしたの・・」
泣くつもりなんかなかった。
けれど母親の声を聞いただけで
申し訳なくて、情けなくて
勝手に涙が溢れてくる。
舞香さんの姉
「舞香、なんで謝るのよ。
あんたが悪いことなんて
一つもないじゃない!!
悪いのはあいつだから!!」
舞香さんの母
「え?・・もう、全然意味が
わからないじゃないの。
あいつが悪いって
誠さんのこと??
・・もしかして、、
誠さんが、
浮気でもしてたの?」
さすが母親、一発で当てた。
というかこういう時は、
浮気か借金か、という理由しか
思いつかないものなのかもしれないが。
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