登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。
相談相手は実のお姉さん。(春香さん)
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。
鈴木紗栄子…土曜日の夕方、舞香さんたちの家に
突然やってきて色々暴露を始める。
児島ユリ…23歳。紗栄子の突撃で
真琴との関係が判明した。
実家暮らし。その母親が強烈だが
誠はユリに100万円借りている?!
初対面なのに、
突然警察を呼んだと言い出し
お店から出る際には
自分で飲んだお茶のお会計もせず
スタスタと出て行った
夫の不倫相手の母親。
舞香さんの姉
「領収書をください」
冷静に領収書を頼んだ姉に
その内訳を見せてもらったら
なんとユリの母親は
席を離れている間に
・・・
ホットサンドを食べていた。
しかもセットで。
うん、ホットサンドって美味しいよね。
うん、美味しい。
でも
舞香さんの姉
「……なんで普通に優雅に
ホットサンドセットで
腹ごしらえしちゃってるわけ?
それで支払いもせず出て行くって
どういう神経?」
舞香さん
「今日私、ユリに3・4回くらい
同情しちゃったんだけど。」
舞香さんの姉
「まぁ確かに、あの感じに育てられたら
気が狂わずには
いられないかもしれないわ。
あっ、やば。あれパトカーじゃん。
早くお店出なきゃ。」
目線の先に、1台のパトカーが見えて
舞香さんたちは慌てて
お店の駐車場に出た。
◆
駐車場に出るとやっぱり
さっきのパトカーが
ゆっくりと入ってきた。
舞香さんはこんな形で
警察の方と話すのは初めてだったので
(って普通みんなないヨ。)
ドキドキしていたが
ユリの母親は
ふんがっふんがっしながら
そのパトカーに近づいていくので
舞香さんたちも仕方なく
その後をついてゆく。
こんな茶番に付き合いたくはないが
警察の方がもう来てしまったので
ここで逃げたと誤解されても
ややこしくなるだけだ。
パトカーの中からは
2名の警察官の方が降りてきた。
警察官①
「先ほどご連絡下さった
児島さんでしょうか。」
ユリの母
「はい、そうですよ!!
早くこの人たちを
捕まえてください!!」
舞香さん
「・・・・・・・」
ユリ
「お母さん、もういいから。
あの、すいませんうちの母が
早とちりしてしまったみたいで。」
ユリの母
「早とちりなもんですか!!
この人たち娘から
お金を取ろうとしてるんです!」
警察官①
「・・・それは、事実ですか?」
今度は舞香さんの方を見て
尋ねる警察官の方。
舞香さん
「いえ、まだ金額も何も
お伝えしていない段階ですけど
法律に基づいて
ちゃんと慰謝料という形です。」
警察官①
「・・なるほど。
ではまず双方からお話を伺いますので
お母様とお嬢さんは私と
そちら(舞香さん)は」
警察官②
「こちらの方で伺います。」
ユリの母
「どうして分かれて話すんですか!
そんなことしたら有る事無い事を
話すに決まってます!!」
警察官②
「それは双方のお話を伺った後に
またお伝えしますから。
一方だけからの話を聞くわけには
いかないんですよ。」
ユリの母
「でも、そちらの方はきっと
嘘ばっかりなんですから!」
その時
舞香さん
「・・大丈夫です。
最初から全部、記録のために
録音しています。
弁護士さんにお伝えする際に
伝え漏れがないように
もしものためにと
撮っておいたんです。」
ユリ
「えっ」
録音されていたと聞いて
焦るのはもちろん、
何も知らない母親よりユリだった。
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