登場人物

 

高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

相談相手は実のお姉さん。

 

 高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。

 

鈴木紗栄子…土曜日の夕方、舞香さんたちの家に

突然やってきた。

 

児島ユリ…23歳。紗栄子の突撃で判明した。

実家暮らし。その母親が強烈。

 

 

 

 

お姉さんはすぐに

舞香さんの携帯を借りて

ご主人に電話をして段取りを伝える。

 

 

その流れがとてもスムーズなのは

本当は隣の部屋ですでにご主人に

自分の携帯メールで、

ある程度伝えていたからなのだが

 

誠の前では携帯がない設定なので

うまく立ち振る舞ってくれるお姉さん。

 

 

 

その電話の間、

誠が黙って立ち尽くしていて

舞香さんは隣の部屋に布団を片付ける。

 

日菜ちゃんが舞香さんに気づいて

ヘッドフォンをしたまま

体を左右にゆらゆら揺らして、

ニコニコ目配せしてくれたので

舞香さんも笑って、

同じように体をゆらゆら揺らして見せた。

 

 

 

リビングに戻ったら

まだ誠が立ち尽くしていたので

手伝えよ、と心が舌打ちする。

 

 

 

そのうちお姉さんが電話を切って

テーブルの上に乗せた

誠の携帯に手を伸ばす。

 

 

 

 

 

舞香さんの姉

「さ・・ロック外して、

 そのカカオとやらを開いてくれる?」

 

 

 

「・・・・・・・」

 

 

 

 

舞香さんの姉

「早く!!」

 

 

 

 

誠がゆっくりと

自分の携帯のロックを解除し

カカオの画面を開く。

 

 

 

 

すると

 

 

 

 

 

一番上に、ユリからの

未読のメッセージ。

 

そのメッセージは

5分前に届いたばかり。

 

 

 

「・・・・ちょっと待って

 一旦待って!」

 

 

 

 

誠が携帯を持ち上げたので

お姉さんがそれを制する。

 

 

 

 

舞香さんの姉

「またない!見せないなんて

 半端なこと言わないでよね。

 

 今自分が、どんな立場に置かれてるか

 わかってるよね。」

 

 

 

「・・・・」

 

 

 

 

舞香さんの姉

「さっきの電話、ある程度聞いてたけど

 母親はもう、ユリに会わせないって 

 言ってたよね。

 

 それなのにカカオ?か

 なんか知らないけど

 その直後に連絡してくるって

 なんなのよ!!」

 

 

 

本当に本当に本当に、

姉がいてくれて良かった。

 

 

舞香さんだけだったら誠は

強気で身勝手な反論と発言を繰り返し

絶対にこんな展開にはなりえなかっただろう。

 

 

 

 

それにしてもユリからのメールは

母親と同様の内容?

それとも、、、、

 

 

 

 

舞香さんの姉

「舞香、読んで。」

 

 

 

舞香さん

「あ、うん、、、じゃあ読むね。

 

 

(さっき、母の隣で

 電話全部聞いてました。

 

 証拠があるってどういう意味ですか。

 奥さんに今すぐ聞いてください。

 そして全部捨ててください。困ります。)

 

 

 ・・って書いてある。」

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

 

舞香さんの姉

「困りますってさ。

 

 これってもう、

 困るような証拠があるってことが

 自分でもわかってるという

 

 新たな証言にもなるんじゃない?」

 

 

 

 

舞香さんは、お姉さんが話している間

その前のやりとりも

スクロールして見ていた。

 

 

 

 

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