登場人物

 

高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

相談相手は実のお姉さん。

 

 高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。

 

鈴木紗栄子…土曜日の夕方、舞香さんたちの家に

突然やってきた。

 

 

 

突然現れた、藤沢美波ではなく

鈴木紗栄子という女性。

 

 

 

鈴木紗栄子

「初めて誠さんにこの家に招待された時

 私は、、家族の雰囲気を感じてしまって

 やっぱり、、結婚してる誠さんとは

 付き合えないって言ったんです。」

 

 

 

舞香さん

「・・・・・・・

 

 初めて招待された・・とは

 いつのことでしょうか。」

 

 

 

鈴木紗栄子

「そうですね、確か」

 

 

 

 

「答えなくていいから!

 べらべら話すなよ。

 舞香も、何聞いてるんだよ。」

 

 

 

 

舞香さん

「ほんと、黙っててもらえない?」

 

 

 

鈴木紗栄子

「なんで答えなくていいの?

 初めて来たのは

 1年くらい前だったでしょ。」

 

 

 

舞香さん

「・・・い、一年?」

 

 

 

鈴木紗栄子

「奥さんが3日間

 家にいらっしゃらないと聞いて

 その時に呼ばれました。」

 

 

 

舞香さん

「・・・・・・」

 

 

 

 

確かその辺りの時期は、

実家の父親が、家族皆で

旅行に行こうと言って、けれど誠に

 

(たまには俺とか義兄さん抜きで

 家族水入らずで行く旅行があっても

 いいんじゃないの?

 どっちにしろ俺はその時期

 平日に3連休とか取れないからさ。)

 

 

と言われて、快く送り出してくれた。

 

 

もちろん両親は誠や

お姉さんのご主人もと誘ったが

気兼ねなく行っておいでと

快く送り出してくれた。

 

 

 

と、思っていたが

 

 

 

それはただ、鈴木紗栄子と

この家で2人きりで

過ごしたかったから。

 

 

 

 

舞香さん

「その時、私はどうして

 3日間いないのか

 夫はあなたに説明しましたか?」

 

 

 

鈴木紗栄子

「はい、ご旅行ですよね。」

 

 

 

舞香さん

「そうですけど、妻の旅行中に

 人の家庭に上がり込むなんて

 

 ・・それっておかしいって

 思いませんでしたか?」

 

 

 

鈴木紗栄子

「思いましたよ、だから言いました。

 変な話ですけど、

 せめてホテルに行きたいって。

 

 でも、断られました。」

 

 

 

 

舞香さん

「・・・・・・・・・あの

 

 

 もしかして、、

 泊まりましたか。」

 

 

 

 

 

誠「ちょ」

 

 

 

 

鈴木紗栄子は、黙って頷いた。

 

 

 

 

ガタン

 

 

 

舞香さん

「信じられない・・・・

 

 

 そんな、、泊まったって、、

 

 

 じゃああなたたちは、、

 あのベッドに?」

 

 

 

 

舞香さんは、思わず立ち上がる。

 

 

気持ち悪い、そんなの気持ち悪い。

 

 

 

 

 

 

鈴木紗栄子

「・・・いえ、なんか・・・

 

 

 ベッドルームには

 お子さんの写真が大量に飾られてて、、 

 その雰囲気が私には

 耐えられなくて、、」

 

 

 

 

舞香さん

「耐えられない、、?

 自らこの家に来ておいて

 何をおっしゃってるんですか?」

 

 

 

 

鈴木紗栄子

「だから!最初は私が無理して

 ここに連れてきてもらったわけじゃ

 ありませんよ。

 

 連れてこられたんですから!

 

 絶対にバレないからって!」

 

 

 

舞香さん

「いや、、あなたも誠も

 神経おかしいですから!

 

 じゃあいったい、泊まって

 どこに寝たんですか?」

 

 

 

「そんなこと聞く必要ないだろ!

 もういいって!!」

 

 

 

舞香さん

「どこって言ってるのよ!!」

 

 

 

 

 

 

すると

 

 

 

 

鈴木紗栄子

「奥さん」

 

 

 

 

クスッと、紗栄子が笑う。

 

 

 

 

 

鈴木紗栄子

「そういうヒステリックなところが

 ご主人は多分、嫌なんですよ。」

 

 

 

バカにしたような、なぜか少し

勝ち誇ったようにさえ見えた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー