登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。
相談相手は実のお姉さん。
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。
「鈴木 紗栄子」
突然尋ねてきた、藤沢美波ではない女性。
誠は明らかに動揺しているし
舞香さんも、
突然警察に電話しようとしたりして
明らかに冷静さを失っている。
誠
「ったくっ!!」
玄関まで走り出した誠を
追いかけようとする舞香さん。
そして誠が、玄関の扉を開ける。
誠「あっ」
鈴木紗栄子「っ!!」
ちょうど扉の前まで来たら
突然扉が開いたからなのか
ものすごく驚いた顔をする紗栄子。
誠
「ちょっと!なんなの急に!
家までくるなんておかしいよ!」
鈴木紗栄子
「ちゃんと話してくれないから!
ずっと無視するなんて酷すぎる!」
誠
「それまでに何度もやりとりしたでしょ。
もう、疲れたんだよ」
はい、全然知らない人じゃないね。
っていうかまぁ当然だけど
あなたたち、付き合ってますよね。
舞香さん
「玄関で言い合うのやめてください。
恥ずかしいので。」
急に、冷静な気持ちになってきた。
誠
「いいよ、もう。帰ってよ。
家までくるなんて、どうかしてる。」
すると
鈴木紗栄子
「でも最初に私を
この家に連れてきたのは
誠さんでしたよね。」
舞香さん
「・・・・・・・・」
誠「ちょっと」
舞香さん
「・・・・・あの、、
ここには何度か、来てるんですか?」
まだ何の挨拶もしていない相手だが
舞香さんが尋ねる。
鈴木紗栄子
「はい、何度かきてます。
誠さんがいいって仰ったので。」
誠「ちょっと!」
もしや、、、、、、、
リップとキスマークを残したのは・・・・
舞香さんが誠の方を見ると
誠は一切こちらを見ない。
誠「あぁもうっ、、」
誠が頭を、ぐしゃぐしゃとかき回す。
舞香さん
「・・・・・・・・・・・・
・・・・・・ひとまず、
入ってください。」
誠
「いやっ、入れていいわけないだろ!
日菜もいるんだぞ!」
舞香さん
「・・どうしてダメなの?
この方、何度もうちに
入れてるらしいじゃない。
この後あなたに聞いたって
本当のこと言うとは思えないから
私はこの方から聞きたいんですけど。
そちらも、
話したいことあるんですよね。」
鈴木紗栄子
「はい、あります。」
誠
「ったく!!意味がわからん!
話したいことあるなら、
外で2人で話そう。
家で話すなんて意味不明!」
舞香さん
「意味不明なのはあなただから!」
誠
「いいから、外に行こう」
誠は扉の前に立つ鈴木紗栄子の隣を
スルッと抜ける。
誠
「ほら、話聞くから」
舞香さん
「・・・あの、鈴木さん。
それなら私と
2人でお話ししませんか。」
誠
「だから、そんなの意味わかんないって
言ってるだろ!!
ほらっ、ほらこっち」
誠が玄関から少しずつ離れて
鈴木紗栄子を手招きしている。
鈴木紗栄子
「・・・・・・・・・・
奥さん、お邪魔します。」
鈴木紗栄子が、
玄関の中に入ってきて
誠
「ちょっと!あぁもう
勝手にしろ!!
俺は、中に入らないからな!!」
は?と思ったが、舞香さんは
もうそれでいい、と思って
玄関の扉を閉めた。
誠のズボンの後ろポケットには
携帯電話が、ちゃんと入っていた。
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