登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。
相談相手は実のお姉さん。
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。
舞香さんのお姉さんが
家に来ているそのタイミング。
そこでチャイムが鳴り
女性
「鈴木 紗栄子です」
全く聞き覚えのない女性の名前。
誠「ちょっ」
インターフォンのところに来て
いきなり通話ボタンを切る。
舞香さん
「は?ちょっと、なんで今切ったの?」
誠
「いや、知らない人だったから。」
舞香さん
「知らない人?そんなわけないでしょ!
あなたの下の名前言ってたんだから。」
誠
「だけど、俺は知らないから。」
ピンポーン。
また、同じ女性が映し出される。
即座に通話ボタンを切る誠。
舞香さん
「ちょっと!!益々おかしいんだけど!
そもそもなんであなたの名前を呼ぶ人が
うちを知ってるわけ?」
いつの間にかお姉さんが
日菜ちゃんを連れて別の部屋に
行ってくれている。
そこの部屋にあるパソコンで
ヘッドフォンをつけてYouTubeを見せて
舞香さんたちの言い合う声が聞こえないように
配慮してくれていたらしい。
こんなタイミングでお姉さんがいたことは
神様が味方してくれたのか
そもそも知らない女性がやってくるなんて
ただの不幸なのか、まだわからない。
誠
「ちょっと、下に行ってくるから!
もしもう1回鳴っても
さっきみたいに通話切ってくれよ。」
舞香さん
「えっ?下に行くの?なんで?
知らない人なら
行くのおかしいでしょ?」
誠
「だから、お前誰なんだよ!
って言って追い払うから!」
舞香さん「じゃあ私も行く!」
誠「来なくていいよ!」
誠がそう言って、玄関まで行こうと
ラックにかかっているジャケットに
手をかけた時
ピンポーン。
誠「あっ」
インターフォンに近かった舞香さんが
急いでマンション入り口自動ドアの
解除のボタンを押す。
誠
「ちょっと!!何で開けるんだよ!
不法侵入させることになるぞ!」
舞香さん
「なんで不法侵入なの?
わかった!じゃあ警察呼ぼう!
今、ストーカーが来てますって言おう!」
頭に血が上った舞香さんが
急いで自分の携帯を持ったその時
舞香さん「ちょっと!!」
その携帯電話を、
勢いよくソファーに投げ飛ばした誠。
ゴン。
舞香さん「何するのよ!!!!」
舞香さんの姉
「ちょっと!何今の音!!」
ソファーに投げられた携帯が
床に跳ね返ってすごい音がしたので
お姉さんが隣の部屋から飛び出してきた。
舞香さん
「誠が、携帯投げた!!」
舞香さんの姉
「は?何してるの?」
誠
「だって、、だって舞香が
おかしくなっちゃって・・」
舞香さんの姉
「は?舞香の何がおかしいって?」
舞香さん
「今さっき下で
インターフォン鳴らしてた女性が
上に上がってくるの。私が開けたから!
そしたら誠がそれは不法侵入だって言うから
じゃあストーカーなの?って思って
警察呼ぼうとしたら携帯投げられたの!
おかしくない?」
誠
「急に警察呼ぶなんて、
どうかしてるよ!」
舞香さんの姉
「じゃあ普通にそう言えば?
急に携帯奪ってソファーに投げるなんて
そっちの方がどうかしてるじゃない!」
誠
「ったくっ!!」
すると誠が、玄関まで走り出した。
あっ、女性が来る前に
先に会って追い払うつもりか?
舞香さんは、急いでその後を
追いかけようと玄関に走った。
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