登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。
相談相手は実のお姉さん。
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。
舞香さんが用意したお鍋を囲み
3人でそのお鍋をつつく。
誠
「いやー、やっぱり美味しいわー。
この味付けって
お義母さん仕込みですよね。」
舞香さんの姉
「そう、小さい頃から食べてたけど
ほんとホッとする味だよ。」
誠
「こんなの小さい頃から食べてたなんて
幸せだなぁ。」
舞香さんの姉
「まぁ誠くんはこれからも
いつだって食べれるじゃない。」
舞香さん
「・・・・・・」
誠
「そうっすねー。」
ヘラヘラしながら、相槌を打つ。
舞香さん
「・・・これからも食べたいと
思ってたらだけどね。」
誠
「食べたいに決まってるじゃん。
今度、俺にもレシピ教えて〜。」
舞香さん
「私が作るからいいよ。」
誠
「俺だってたまには、
作ってあげたいじゃん。」
誰に?
と聞いたらあからさまなので
ここでその発言は控えておく。
舞香さんの姉
「そういえば日菜って
このまま朝まで寝かせるの?」
舞香さん
「いや、お風呂もまだ入れてないし
ご飯も食べてないから、、
というか多分
そろそろ起きてくると思う。」
舞香さんの姉
「そうなんだ。それにしてももう
日菜が4歳かー。この間まで
赤ちゃんだったのにね。」
舞香さん
「ほんと、早いよね。」
舞香さんの姉
「まだ少し先の話と思ってたけど
小学生になるのもあっという間だよ。
楽しみだよね、誠くん。」
誠
「ほんとそうっす!!
ランドセルとか、楽しみです!」
ものすごく無邪気に言っている。
一体どういうつもりで
そんな笑顔で答えてるんだろう。
その時
舞香さんの姉
「ごめんね、ちょっとお手洗い。
急いで来ちゃったから。」
舞香さんの姉が立ち上がる。
突然2人きりになって
舞香さんと誠は、一瞬無言になる。
舞香さん
「レシピ教えて、誰に作るの。」
結局、言ってしまう。
誠
「・・・別に、そういうつもりで
言ったんじゃないよ。
いちいち突っかかるなよ。
お義姉さんがいるのに。」
すると
舞香さんの姉
「舞香ーーー!!舞香ちょっときて!」
お手洗いから、大きな声で
舞香さんを呼ぶ声がする。
舞香さん
「???ちょっと行ってくる。」
舞香さんは、菜箸をテーブルに置いて
お手洗いの方に向かった。
すると
姉の顔が、こわばっている。
舞香さん
「・・お姉ちゃん、どうしたの?」
舞香さんの姉
「あのさ、、急に生理になっちゃって
・・ナプキン借りようと思って、、
申し訳ないけど、勝手にこの扉
開けさせてもらったんだよ・・」
舞香さん
「うん、そんなこと全然いいけど。」
舞香さんの姉
「舞香最近、ナプキン使った?」
舞香さん
「ん、最近?えぇと・・・
2週間くらい前・・?」
舞香さんの姉
「これ、みてよ。」
何が何だかわからず、
差し出された巾着袋を受け取る。
舞香さんは、布の巾着に
買ったままのナプキンの袋を
そのまま入れている。
舞香さん
「???」
舞香さんの姉
「袋ごと出してみな。」
すると、そのナプキンの中には
見慣れない
赤いリップ。
そしてなんとナプキンの袋には
キスマークが
ついていた。
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