登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。
相談相手は実のお姉さん。
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。
藤沢姉は、妹の美波の様子を
一気に説明してくれたが
聞けば聞くほど自分の夫は
バカだなと思う。
4歳の娘がいながら外で
一体何をしているのか。
藤沢姉
「もし今度妹がその上司に近づいたら
大きなペナルティがあります。」
確かにその上司には近づいてないが
移動させられた先で、美波は
新しい獲物を見つけているよ。
舞香さん
「大きなペナルティというのは
金銭面ですか?」
藤沢姉
「そうです、、、1回のメールでも
見つけたら50万だそうです。
2通送ったなら100万円。
もし会っていたら1回100万円。
誓約書にサインもしています。
あとはそうなったらもう
会社に全て訴えるとも。」
舞香さん
「・・その、、妹さん、慰謝料は
払えてるんでしょうか。」
藤沢姉
「相手が離婚しなかったことで
最初に言われた金額よりも
多少は下がったみたいですが
一括しか認めないと言われたので
妹は金融機関で借りて
今のところは払えてると思います。
最初は親に借金しようとしてましたけど
それじゃあ反省にならないと
貸すのは親が許しませんでした。」
ここまでの話だけでは、お姉さんもご両親も
まともなような気がするが
どうして妹だけそんな
ヘンテコ思考の子が育ったんだろう。
舞香さん
「じゃあ・・・妹さんには
借金があるということですね・・
そのこと、
夫は知ってるんでしょうか。
同じ会社の上司と
前に不倫してたということも・・。」
そういえば、そんな借金のある美波に
10万以上もする
ブランドの靴を買っていたが
金蔓にされているのではないか?
と言うことも、頭をよぎる。
藤沢姉
「さぁ、、前に妹は、、ご主人には
自分のことなんでも話してるって
言ってましたけど・・・
なんでもっていうのが
どの程度のことのか実際のところ・・
それが本当かどうか
わからないんですよ。」
舞香さん
「そうですよね・・・」
するとお姉さんは
舞香さんに向かって頭を下げる。
藤沢姉
「ですから、、奥さん、、
話は最初に戻りますが
私は妹とご主人のこと
別れさせたいと思っています。」
舞香さん
「・・・・・・」
藤沢姉
「奥さんは、どうですか。
どう思われますか?」
今度は頭を上げて、
じっと顔を見つめる。
舞香さん
「それは・・・私も、、
私と離婚するしないは関係なく
こんな身勝手なこと
早く辞めてほしいって思ってます。」
急に質問されたが、
よどみなく答えられる。
藤沢姉
「そうですか。じゃあ、、
勝手な申し出とは思いますが
一緒にあの2人をなんとか
別れさせませんか?
そちらで勝手にしろと
思われるかもしれませんが、、
実際のところご主人が
ご家庭でどう振舞われているかが
全然わからないので・・
私たち家族も何が本当で嘘なのか
・・・どうしたらいいか
わからない状態です・・・
でも、お子様もいらっしゃるようですし
これ以上妹のせいで
人様の家庭を壊すようなことは・・」
舞香さんは鼻で息を吐きながら
目を閉じて、少し考える。
美波の姉は、肩を震わせている。
どうしよう。
確かにこの人と組まなければ
多分探偵に依頼する以外にはもう
情報を集められない。
けれどまだ、100%
信頼したわけでもない。
舞香さんは、
隣の席に座っている
舞香さんのお姉さんの顔を
チラリと見た。
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