登場人物

 

高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

相談相手はお姉さん。

 

 高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。

 

 

 

 

舞香さんの目の前で

ペーパーナプキンに殴り書きのように

自分は美波の姉だと書いたその女性。

 

彼女は目の前で、

携帯に向かって話しかける。

 

 

 

藤沢姉 電話

「……美波、今私、1人でお手洗い。」

 

 

 

に、行ったふりをしている。

 

 

 

藤沢美波 電話

「ちょっと、どういうことよ!

 なんで私じゃないって

 バレそうになってるの?

 

 下手すぎるんだけど!!」

 

 

 

 

舞香さん

「・・・・・・」

 

 

 

 

藤沢姉 電話

「ごめん、だけどやっぱりさ

 美波、あの男に騙されてるんじゃない?

 

 ちょっと話しただけで奥さんの方が

 うわてだなって思ったよ。

 

 だからもうやめたら?」

 

 

 

藤沢美波 電話

「ちょっと、そんなこと言うために

 そこに行ったの?

 違うでしょ?!

 私に協力してくれるんでしょ?

 

 そう言ったじゃない!」

 

 

 

藤沢姉 電話

「・・まぁそう思ってたけど、

 

 勢いで来たから私も準備不足で・・

 思ったより突っ込まれちゃって

 

 このままだとまずいから

 次回名刺持ってきますとか

 なんとか言って、

 リスケしてもらおうと思う。」

 

 

 

藤沢美波 電話

「はぁ?なんでよ。それじゃあ今日

 姉さんに行ってもらった意味ない。」

 

 

 

藤沢姉 電話

「意味はあるよ。奥さんが

 どんな人なのか顔もわかったし。

 

 とにかく、次に会う日程

 決めてから帰るから。

 

 これ以上長く話してたら

 トイレ長いって怪しまれるから

 私戻るね。」

 

 

 

藤沢美波 電話

「あっ。ちょっ!!」

 

 

 

 

美波の姉は、半ば強引に電話を切った。

 

 

そして改めて、舞香さんの顔を見て

頭を下げる。

 

 

 

 

 

藤沢姉

「・・・・・あの、、

 

 

 改めまして、

 申し訳ありません。

 

 

 藤沢美波のです。」

 

 

 

 

 

舞香さん

「・・・・えっと、、

 どういうことなんでしょう・・

 

 私には、何が何だか・・」

 

 

 

さっきから一体これは

どういうことなんだろうか。

 

 

 

 

藤沢姉

「突然驚かせてしまいましたが、

 

 私は、、美波の不倫を

 辞めさせたいと

 思っています。

 

 それで美波には嘘をついて

(私が代わりに奥さんから

 色々聞いてきてあげる)

 

 と言って、ここに来ました。」

 

 

 

 

舞香さん

「・・・・・え、、」

 

 

 

 

藤沢姉

「美波はちょうど今、

 二重瞼の埋没法を受けたところで

 目が腫れているので

 初対面の人に会うことを避けていて

 

 だから今の間なら

 私が先に会える、と思いついて

 メールを急がせました。」

 

 

 

え、、そんな理由?

 

 

もっとなんかこう、、

 

 

色々あるのだと思って、

深読みしまくっていたが

なんて単純な・・・

 

 

 

 

藤沢姉

「そしたら美波が、

 (会うなら自分も会話を聞きたいから

 携帯繋げたままにして)と言うので

 最初はちょっと焦りました。

 

 でも奥様が先ほどいくつか

 鋭い質問をしてくださったおかげで

 私はもう思い切って、

 打ち明けてしまった方が早いと思って

 このような形になりました。」

 

 

 

すると、藤沢姉が真剣な顔で

舞香さんの顔を見つめる。

 

 

 

 

藤沢姉

「奥様、、この度はうちの妹が

 本当に申し訳ありません。

 

 ご主人のことでさぞ

 苦しまれていると思います・・

 

 

 ですから、

 

 私の本来の目的はこうして

 2人きりでお話をして

 どうにか妹とご主人を別れさせたい

 そう思ってここにきました。」

 

 

 

 

思ってもない展開に、

 

これが本当か罠か、舞香さんはまだ

全然意味がわからなかったし

 

パンダも今までの経験から

先読みしたり考えすぎる癖が

身についてしまっているので

 

ちょっとこの今の状況、

何が何だかよくわからない、、、

と思っている。

 

 

 

 

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