登場人物

 

高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

相談相手はお姉さん。

 

 高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。

 

 

 

舞香さんの目の前で

藤沢と名乗る女性が、

夫の不倫相手の藤沢美波では

なさそうだという予感。

 

 

それをお姉さんは、

かなり無茶振りではあるが

舞香さんに、電話で伝えてくれた。

 

 

舞香さんのお姉さんはその後

すぐに私に電話を繋ぎ、

急いで席に戻る。

 

 

 

舞香さん

「あの、、1つ質問なんですが

 

 藤沢さんは夫の

 どこがいいんでしょうか・・」

 

 

 

 

藤沢

「・・・それは、、

 優しいところ、、ですかね。」

 

 

 

 

舞香さん

「まだ4歳の娘がいるのに、、

 

 その間にあなたとお付き合いをして

 家族を捨てようとしているような

 そんな人が・・・

 

 優しい・・ですか?」

 

 

 

藤沢

「・・・まぁ、、それは、、」

 

 

 

舞香さんも確かに、この人は夫の

不倫相手ではないと言われたら

そうも見えてくる。

 

 

けれど、確証がない。

 

 

 

 

 

舞香さん

「あの・・藤沢さん。

 

 

 念の為に、

 

 名刺を見せていただけますか。」

 

 

 

 

 

藤沢「えっ?」

 

 

 

 

 

舞香さん

「その名刺を

 いただきたいわけではありません。

 

 見せてください。」

 

 

 

 

藤沢

「いえ、ちょっと今日は

 名刺を持っていなくて・・」

 

 

 

 

明らかに動揺した様子が見える。

 

 

 

 

舞香さん

「・・・名刺じゃなくてもいいです。

 

 念の為に

 お名前を確認したいだけです。」

 

 

 

 

藤沢

「いっ、一体どうしたんですか。

 突然・・」

 

 

 

スッと出さないなんて

怪しすぎる。

 

 

 

 

舞香さん

「どうして

 見せてくださらないんですか?

 

 ・・あの、難しいようなら今

 夫に確認してもいいですか?」

 

 

 

 

藤沢

「何をですか?!」

 

 

 

 

舞香さん

「あなたが本当に、

 夫のお相手かどうかですよ!」

 

 

 

 

藤沢

「待ってください!!」

 

 

 

舞香さん

「どうしてですか。」

 

 

 

そんな押し問答をしながら

藤沢が何やらバックの中に手を入れて

ゴソゴソしている。

 

 

 

 

舞香さん

「????」

 

 

 

藤沢

「わかりました!

 わかりましたから!!

 

 ちょっと先に

 お手洗いに行かせてください!」

 

 

 

そう言いながら藤沢が

バックの中から取り出したのは、

ボールペン。

 

 

 

????

 

 

 

舞香さん

「お手洗い・・・

 

 それは、、仕方ないですけど」

 

 

 

 

舞香さんがそう言うと

 

 

 

藤沢がテーブルにあった

ペーパーナプキンに何か書いている。

 

 

 

 

藤沢

「じゃあ、待っててください。」

 

 

 

すると彼女は口元に

シーと手を当てて

そのペーパーナプキンを見せた。

 

 

私は美波の姉です。

 

この会話は今、携帯で本人に

聞かれています。

 

今、声を出さないでください。

 

 

 

 

 

藤沢はそう言うと、

自分の持っていた携帯を取り出し

舞香さんに、その画面を見せる。

 

 

本当に、通話中になっている。

 

 

 

舞香さん

「・・・・・・」

 

 

 

こっちもこっそり聞いているが、

そっちもだったのか

 

ってか本人じゃないのか!!

 

 

 

どうして姉が?

 

そして姉はどうしてそれを

教えてくれた??

 

 

頭の中にハテナが浮かんだ瞬間に

 

美波の姉が、携帯に向かって

話しかけた。

 

 

 

 

 

 

 

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