登場人物

 

高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

相談相手はお姉さん。

 

 高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。

 

 

 

ほぼ時間通りにやってきた

夫の不倫相手である、藤沢美波。

 

 

カウンターでコーヒーを買って

席に戻ってきた。

 

 

 

舞香さん

「・・・・」

 

 

 

藤沢美波

「あの、、改めまして・・

 藤沢です、、

 

 急に・・お呼び立てして

 申し訳ありません・・・」

 

 

 

 

舞香さん

「あぁ、、いえ・・・」

 

 

 

藤沢美波

「・・・・・・・・」

 

 

 

なんで、黙ってるんだろう。

 

 

呼んだのはそっちなんだが。

 

っていうかあの昨夜の

勢いみたいなやつが

全然ないんだが。

 

 

 

 

舞香さん

「あの、、話ってなんでしょうか。」

 

 

 

 

藤沢美波

「・・・・・・・

 

 ご主人のことですが・・

 

 奥様はご主人と

 ・・離婚される方向で

 話は進んでるんでしょうか。」

 

 

 

 

舞香さん

「・・・いえ。全くです。

 

 これまで普通に家族として

 仲良くやってきましたし

 

 子供とは今も夜も朝も

 たくさんスキンシップをとって

 今週は2人で出かける約束まで

 していましたから。」

 

 

 

それは本当のことなので

その通りに伝える。

 

 

藤沢美波

「え・・・」

 

 

 

舞香さん

「夫からは、どう聞いてるんですか?」

 

 

 

藤沢美波

「・・奥さんとはもう

 別れる話がついてるって・・」

 

 

 

舞香さん

「自分の夫のことを

 そんな風に言うのもおかしいですが

 不倫する男というのは

 相手の気を引きたくて

 好き勝手なことを言うものですよね。

 

 妻との関係性はもう終わってるとか

 そういう、いわゆる常套句を

 言ってただけじゃないですか?」

 

 

 

藤沢美波

「いやでも、、

 

 

 奥さんがどうというより

 彼は私と一緒になりたいって

 そういうので・・・」

 

 

 

 

舞香さん

「・・・藤沢さんは

 夫といつから 

 付き合ってるんですか。」

 

 

 

 

藤沢美波

「・・・・

 

 1年、、くらい前ですかね・・」

 

 

 

 

舞香さん

「・・・付き合うきっかけは

 なんですか。」

 

 

 

 

藤沢美波

「・・・・・・・・

 

 それは、、

 

 なんとなく、、

 飲みに行った流れで・・」

 

 

 

 

携帯のスピーカー越しに

そんな2人のラリーを聞きながら

なんだか、すごく違和感がある。

 

 

具体的なことを何も言わないし

言いたいこともわからない。

 

 

 

私は、舞香さんのお姉さんに

LINEをした。

 

 

 

私LINE

「あの、、

   もうほぼ確信してますけど

 その人多分

 

 藤沢美波

 ではないですよ。」

 

 

 

 

舞香さんの姉LINE

「・・え?どういうことですか?」

 

 

 

私LINE

「理由は全くわかりませんが

 

 その人

   別人だと思います。」

 

 

 

 

私の、何かの勘が働いた。

 

 

 

けれど、理由はわからない。

 

 

胸が、ザワザワしていた。

 

 

 

 

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