登場人物
舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。
誠……40歳 舞さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
舞香さんは身支度をして、
パート仕事のために家を出る。
マンションのエレベーターに乗りながら
携帯を開いてみると
姉からLINEが来ていた。
舞香さんの姉 LINE
「おはよう。昨日の夜
あれから色々考えちゃって
怒りで全然寝れなかったんだけど
舞香大丈夫?
誠にも腹が立つけど
その不倫女の顔も見てみたくない?」
舞香さん LINE
「おはよう。うん、私も腹が立って
色々調べちゃった。
でも誠はいつも通り同じベッドで寝て
日菜とニコニコ起きてきて
土曜日は日菜と公園に行く約束して
いつも通り保育園にも
連れて行ったよ。
何考えてるんだか全然わからない。」
舞香さんの姉 LINE
「舞香、それでちょっと
安心したりしてない?」
舞香さん LINE
「え?」
舞香さんの姉 LINE
「まだ離婚するつもりないのかも、
とか考えない方がいいよ。
本人はそれ、もうすぐ若い彼女と
一緒に過ごせるとか思って
ウッキウキでやってるだけだから。
ひとまず離婚ってことを
伝えられたことで
勝手に肩の荷降りちゃってるから。」
舞香さんLINE
「まぁ、それはそうだろうね、、
自分が何をどう考えてるなんて
正直よくわかってない。
何も考えたくないとさえ思う。
それじゃあダメなんだろうけど、、」
舞香さんの姉LINE
「今こうしてる間にも
誠はその不倫相手と
楽しくやり取りしてると思ったら
腹立たないの?」
舞香さんLINE
「思うけど、、」
読んでいて、苦しくなってくる。
姉の勢いに、自分の気持ちがまだ
ついていけてないのだ。
姉に相談するのは早かっただろうか。
それとも自分が
現実逃避したいだけだろうか。
逃げていても
何の解決にもならないのに。
舞香さんは返信をせず
電車の中で、誠の勤める会社の
HPを開いてみる。
けれどそこに、
手がかりになりそうなものはない。
ここに電話して、
夫の上司を呼びつける?
いや、、
そんなわけにいかない。
仕事中もずーっと
夫のことがモヤモヤと頭の中から
離れることはなかった。
お昼休み。
また、姉からLINEが入っていた。
舞香さんの姉 LINE
「ねぇ、誠の携帯を見ることは
絶対に出来ないの?寝てる時とか。」
舞香さん
「・・わからない。
携帯なんて見ようと思ったこと
1回もないもん。
パスワードも想像つかない。
でも、いつも無防備に置いてあるから
私が携帯を見るなんて
思ったことないんだろうな。」
舞香さんの姉 LINE
「そこを、1回見てみなよ!
無防備に置いてあるってことは
舞香のこと
信用しまくってるってことなんだから。
携帯さえ見れたら
かなり前進できると思うんだけど!」
舞香さんLINE
「・・・それが難しいから
どう動いたらいいのか
全然わからないんだけど・・・
でもわかった。
今日の夜、誠が寝てから
携帯確認してみる。」
そう決めて家に帰ったが
夕方18時。
誠からLINEが入ってきて
誠 LINE
「今日、これから会社の人と
飯食って飲んでくるから
遅くなる!」
きっと、不倫相手と
一緒に過ごすんだろう。
そう思ったら舞香さんは突然
一気に不安が押し寄せてきた。
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