登場人物

 

舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

 

誠……40歳 舞さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

 

 

 

 

誠と言い合いになってしまったので

自分から話をやめて

寝室に引き上げた舞香さん。

 

 

ベッドの中央では、

日菜ちゃんが寝息を立てて

すやすやと眠っている。

 

 

……これからどうしたら・・

 

 

現在舞香さんのパートのお給料は

10数万円。

現在は、元々正社員だった会社で

パート勤めとさせてもらっていた。

 

娘が小学校に入り、

自分で行き帰りが出来るようになったら

また正社員で働かせてもらおうと

考えていたが

すぐにでも、お願いした方が

いいのだろうか。

 

 

 

離婚したくない理由は

お金だけではないが

 

財産分与をしたり

養育費をもらったとしても

これから大学まで進むとしたら

どれくらいのお金がかかるのかと

現実問題、考えないわけはない。

 

 

舞香さんはベッドに横になり

日菜ちゃんを抱きしめる。

 

 

この子のためにも、

まだ泣いたらダメだ。

 

 

あんな意味わからないこと

言ってる奴のために、

涙なんか流したくない。

 

 

 

そう思ったら今度は、

携帯の画面を開き、

「不倫」「不倫相手への慰謝料」

「弁護士」「探偵」など

色々と検索を始めたくなり

夢中で調べていた。

 

 

 

1時間ほど経過しただろうか。

 

 

 

寝室のドアが開いて、

誠が入ってくる。

 

 

 

え?ここで寝るの?

 

 

 

 

舞香さんが寝たふりをすると

誠はいつものように日菜ちゃんを

抱きしめている気配がした。

 

誠は毎晩寝る前に、

日菜ちゃんを可愛い可愛いと言って

抱きしめてキスをするのが日課だが

 

好きな人が出来たから

離婚したいと言い放ち

親権もあっさりと手放すのに

そんな手で触らないで欲しい。

 

 

と、起き上がって言いたかったが

そんなことをしたら

日菜ちゃんが起きてしまうし

今そんな不毛な議論はしたくない。

 

 

舞香さんは無理やり目を閉じて

なんとか眠りについた。

 

 

 

 

 

いつも通りの時間に、

いつものように目が覚める。

 

 

ただ、気持ちは昨日までと

全く違う重だるさ。

 

 

舞香さんはそれでも、

誠のために朝食を作る。

日菜ちゃんにいつも通りの朝を

過ごしてもらいたいからだ。

 

 

 

 

「おはよー。日菜も起きたよー」

 

 

 

誠が日菜ちゃんを抱っこして

リビングにやってくる。

 

 

 

日菜ちゃん

「ママ!おはよ!」

 

 

 

ぷくぷくほっぺで、

満面の笑みをくれる娘。

 

 

 

「日菜は今日もご機嫌だなぁ。」

 

 

 

日菜ちゃん

「パパ、公園行きたい!!」

 

 

 

「え?日菜は今日保育園だろ?

 でも、次の土曜日に行こうなー。」

 

 

 

日菜ちゃん「うん!」

 

 

 

舞香さん

「・・・・・」

 

 

 

 

本当に、意味がわからない。

 

 

この男は一体

何を考えているんだろうか。

 

 

 

 

それからいつもの朝の準備を済ませ

誠と日菜ちゃんが一緒に

玄関で靴を履き始める。

 

朝、保育園に連れて行くのは

誠の仕事なのだ。

 

 

 

「じゃあ、行ってくるねー。」

 

 

日菜ちゃん

「行ってくるねー」

 

 

 

真似っこをしながら、

ニコニコと手を振る日菜ちゃん。

 

 

 

パタン

 

 

 

はぁ、、

扉が閉まり、舞香さんは息を吐く。

 

 

 

2人が出ていった15分後

身支度をして家を出る。

 

 

 

その間、姉からLINEが来ていた。

 

 

 

 

 

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