登場人物

 

舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

 

誠……40歳 舞さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

 

 

 

お風呂に入り40分以上が過ぎた頃

ほっぺを赤くして

上機嫌で出てきた夫。

 

 

 

「なぁ、さっきの話だけど

 いつ頃を目処にする?」

 

 

 

舞香さん「は?何が?」

 

 

 

「俺たちの離婚だよ。

 

 まずは別居にしてもいいけど・・

 タイミング見ないとな。」

 

 

 

 

舞香さん

「随分嬉しそうね。

 さっきの間に、彼女となんか

 やりとりでもした?」

 

 

 

「いや別に、

 そんなことしてないけど。」

 

 

 

ちょっとむくれた様子で

冷蔵庫にあるビールを取り出す。

 

 

なぜこんな時に呑気に

お酒なんか飲めるんだろうか。

 

 

 

 

舞香さん

「自分の好きなタイミングで

 突然こんな話されて

 

 たっぷりお風呂に浸かって

 出てきた瞬間また

 自分のタイミングで言われても

 決められるわけないでしょ。」

 

 

 

 

「そういうところが

 舞香のダメなところなんだよー。

 

 なんでも後回しにしてたら

 人生損するぞ。」

 

 

 

舞香さん

「後回しにするんじゃなくて

 ちゃんと考えてって言ってるの!

 

 この家のことだってどうするのよ。」

 

 

 

「そういうのもちゃんと

 法的に決まった通りに

 ちゃんと動いていくよ。

 

 俺の財産が半分無くなっても

 それでいいって

 彼女は言ってくれてるんだよ。

 

 すごいと思わないか?」

 

 

 

 

舞香さん「はぁ、、」

 

 

 

 

話せば話すほど、ため息が出る。

 

 

昨日の夫と、全然違う。

たった1日で今日

彼女と何があったというのか。

 

 

 

 

舞香さん

「・・何がすごいのよ。

 相手は何も失わないじゃない。

 

 こっちは子供もいるし、

 家族のことや親戚のこともあるのよ!

 

 私のことはいいけど日菜のことも

 もう少し真剣に考えてよ!」

 

 

 

「考えてるよ。

 考えてるからこうやって

 全部素直に話してるんじゃないか。

 

 世の中見てみろよ。

 

 養育費も払わず

 とんずらしてる男たちが

 沢山いるんだぞ!

 

 それで貧困で困っている母子が

 沢山いるんだろ?

 俺はそんな奴らと違うから!」

 

 

 

 

舞香さん

「誰と比べてるのよ!

 

 そんなレベルの話しないで。

 養育費も払わず、奥さんや子供達を

 苦しめてる人なんて、

 もう最低中の最低じゃない!

 

 そこまで早く色々決めたいなら

 一旦やっぱり明日

 お義母さんに相談しましょうよ。」

 

 

 

 

「あーもう。舞香と話してると

 ほんっとテンション下がるんだよな。

 

 もっと前向きな話させてくれよ。

 

 舞香のこと、

 嫌いになったわけじゃないんだぜ?

 このままだと変な争いになって

 嫌な別れ方になっちゃうじゃんか。」

 

 

 

 

あぁ、聞いているだけで

胸糞悪くなる。

 

 

 

舞香さん

「・・今日はもう、

 これ以上話すのはやめよう。

 

 ・・・私もう寝るから。」

 

 

 

「・・・あぁ、、

 

 

 いきなり話して悪かったよ・・」

 

 

 

 

誠はそういうとまた

リビングのソファーに座り

携帯を触り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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