シーズン16 登場人物
⚪️ 明日香さん 当時30歳
今回の相談者。大好きな彼氏とその後結婚。しかしその直後、元婚約者が現れて・・
⚪️ 恭介 当時31歳
合コンで知り合った明日香さんの夫。とても優しい。と思っていたら、元婚約者から衝撃の過去を聞かされる。
⚪️ エマさん 恭介の元婚約者 当時29歳
次々と恭介との過去の話を打ち明ける。
⚪️ 良美 美容師
恭介のことを、恭ちゃんと呼ぶ女。仕事もしたいし、子供が好きじゃないので、結婚はしないと言っているが、実は本名の既婚者男性がいるので、恭介は浮気相手。
恭介
「シングルマザーなんて
それだけは許さない。」
サイコパス男が、エマさんを
じぃっと見つめながら言う。
エマさん
「どういう意味？」
恭介
「もしエマちゃんが
シングルマザーになって
出産した子供が
俺の子だったら
どうするの？」
エマさん
「…意味がわからない。
あなたの子供ということ以外
考えられないから。
別にDNA鑑定してもいいけど
するまでもない。」
恭介
「そうじゃないよ。
そしたら産まれていつか
数年くらい経って、
エマちゃんがもし生活に困窮したり
新しい男が出来て
子供の存在が邪魔になったときに
俺のところに連れてくるんでしょ？
あなたの子供でもあるんだから
面倒みてよって。」
エマさん
「は・・・？そんなこと
するわけないし、
思うわけもない！
自分の子供だよ？
子供の存在が邪魔になるなんて
あるわけないでしょ・・・」
恭介
「ありえるよ。
エマちゃんって結構
俺に依存してるでしょ。
それって
恋愛依存体質だと思うから
他に男が出来たらきっと
その人しか見えなくなるから。」
エマさん
「…は、、？なんでそんなこと
言われなきゃいけないの？」
恭介
「ちょっと待って。
今の、怒るところじゃないから。
別にいいんだよ。
俺に依存してくれて。
だからもし、
シングルにでもなったら
っていう過程の話をしてるの。
もう、勝手に別れる方向で
話進めないでよ。」
エマさん
「あなたこそ勝手に
子供を諦める方向で
話を進めてるじゃない。
とにかく私は、この子を産む。
結婚とか離婚とかはさておいても
絶対に産むから。」
恭介
「あぁもう・・・なんか今日
すっごい意固地になってるね。」
エマさん
「・・・・」
もう、何を言っても無駄か。
言い返せば言い返すほど
この場はややこしくなってしまう。
エマさんはもう
何もいえなくなってしまった。
すると恭介が、スッと立ち上がる。
そして寝室に向かうと
自分のバックを持って
何やらクローゼットの前で
ゴソゴソしている。
エマさんはそんな気配を背にして
黙ってソファーに座る。
３分後
恭介
「エマちゃん、とにかく今日は
ゆっくりお風呂にでもつかった後
1人で頭冷やした方がいいよ。」
エマさんの目の前に、会社の鞄と
小さなボストンバックを持って
スーツに着替えた恭介が立っていた。
エマさん
「え、、待って、、どこ行くの？」
恭介
「ホテルか実家に泊まる。
これ以上話してても
お互いのために良くないでしょ。」
エマさん
「ちょっと、携帯持って逃げる気？
それで全部データ消して
口裏合わせのために
良美に連絡するんでしょ？
今出ていくなんて卑怯だよ！
それなら一旦携帯見せてから
出て行ってよ！！」
恭介
「そういうところが、
恋愛依存症って言うんだよ。
本当は携帯見せてなんて言う女、
どうかしてるって思う。
でもエマちゃんはこれまで
見ない人だったからよかったのに、、」
恭介はそう言うと、
スタスタと玄関の方に向かって
歩き出した。
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