シーズン16  登場人物

 

⚪️ 明日香さん 当時30歳

 今回の相談者。大好きな彼氏とその後結婚。今は新婚時代のことを書いています。

 

⚪️ 恭介 当時31歳

 合コンで知り合った明日香さんの夫。とても優しい。と思っていたら、過去に婚約者がいたことが発覚。

 

⚪️ 恭介の姉(朝子)当時33歳

 恭介のことを溺愛している、、っぽいが、今回の旅行で不倫していることが発覚。明日香さんはまだ、この人に心を開いていいのかどうかわからない。

 

⚪️ 朝子の彼氏 大森 当時39歳 

 既婚者、幼稚園くらいの娘がいる。

 

⚪️  エマさん 恭介の元婚約者 当時29歳

 次々と恭介のことを明かしていくが、本当に肝心なことは言わないので、信じていい人なのかどうか、まだわからない。

 

 

 

 

恭介

「明日香ちゃんおかえりー。」

 

 

 

 

家に帰ると、恭介が玄関まで

出迎えてくれた。

 

 

 

 

明日香さん

「ただいま、ごめんね。

 遅くなって。」

 

 

 

 

恭介

「いや、1人で牛丼とか買ってきて

 一気に食べてさ

 たまーにならこういう男飯も

 アリかなと思った。

 

 って、寂しいから

 たまーにだけどね!!

 

 それで、姉さんの病気の話、

 どうだった?

 深刻なの?それともいつもの

 大袈裟な感じ?」

 

 

 

 

きっとこの質問を

最初にされると思っていたので

朝子とは口裏合わせをしていた。

 

 

 

 

 

明日香さん

「あぁ、いや、全然

 大袈裟ってことではなかったけど

 でも体調が悪いことには

 変わりなさそうだよ。

 

 でも、入院とか手術レベルで

 深刻ってことでもなさそうだから

 これから病院とか行きながら

 経過を見る感じかな。」

 

 

 

 

恭介

「そっか、深刻じゃないなら、

 なんでわざわざ明日香ちゃんに・・・

 

 姉さんってそんなに

 ちゃんと話せる友達とか、

 いないのかな。中学からの友達とか

 案外仲良んだけどな。」

 

 

 

 

明日香さん

「・・・いや、逆にきっと

 すごく身近な友達には

 言いづらいんだと思うよ。

 

 男性にはわからないけど

 女性ホルモンが乱れたら

 しんどくなりやすかったり

 悲しくなったりイライラしたり

 結構大変だしさ。」

 

 

 

 

自分の説明が

めちゃくちゃな気がしながら

明日香さんは、一生懸命

その場を取り繕う。

 

 

 

 

恭介

「ふーん、、そっか、、

 まぁ、そうだよな・・

 

 でも・・・なんか明日香ちゃん

 姉さんのこと苦手なのに

 今夜2人で会っただけでそんなに、

 仲良くなったの?」

 

 

 

 

明日香さん

「んっ?いや別に

 仲良くっていう距離感には

 なれてないと思うけど・・・」

 

 

 

 

恭介

「そう?なんか今日はやたら

 姉さんの肩持ってあげてるから

 分かり合えたのかと思った(笑)」

 

 

 

 

なんか、鋭いな。

 

 

 

 

明日香さん

「いや、今日はそういう話じゃないし

 

 やっぱり病気の話となると

 身内なんだから

 ちゃんと聞いてあげたいし。」

 

 

 

 

そんな明日香さんの顔を見ながら

恭介はずっと、ニコニコしている。

 

 

 

 

恭介

「明日香ちゃんのそういうところが

 本当にいいよなー。

 

 でもさ、明日香ちゃんがもし

 婦人科系の病気になっても

 その時は絶対に僕に相談してよ!

 

 女性特有の病気だろうが

 僕がちゃんと勉強して

 サポートしたいから。」

 

 

 

 

明日香さん

「うん、ありがとう。

 恭介くんって本当に優しいよね。」

 

 

 

 

これがもし演技ならば、

本当に怖い。

 

 

 

 

 

恭介

「まぁ、明日香ちゃんにだけは

 特別なんだけどね。

 

 あ、それで、お風呂沸かしたけど

 どうする?

 ・・一緒に入っちゃうっ?」

 

 

 

 

 

明日香さん

「あっ、ごめん。私たった今

 アレになっちゃって・・・

 

 今日は一緒に入れないから

 ゆっくり入ってきて。」

 

 

 

 

恭介

「なんだー、ザンネーン。

 

 じゃあ、もうこの勢いで

 お風呂入ってくるよ。」

 

 

 

 

恭介はそう言うと、いつものように

携帯を持ってお風呂に向かった。

 

 

 

これまで明日香さんは、

恭介がこうして

携帯を持ってお風呂に入ることなど

1度も、気にしたことなどなかった。

 

だって、自分も時々は

お風呂に携帯を持ち込んで

だらだらと動画を見たり、

SNSをチェックしたりして

 

 

今時って、そうでしょ。

 

 

お風呂に携帯を持ち込むからって

怪しいとか、そういうことじゃなくて

もう現代の人って当たり前に

携帯が手放せないでしょ・・・

 

 

 

 

 

そんなことを思いながら

 

 

 

 

明日香さんは、

無造作にリビングに置いてあった

恭介の仕事用のバックに

 

手をかけた。

 

 

 

 

 

 

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