シーズン16  登場人物

 

⚪️ 明日香さん 当時28歳

 今回の相談者。大好きな彼氏がいる。

 

⚪️ 恭介 当時29歳

 明日香さんの彼氏。明日香さんのことを想っていてとっても優しい。と、思っていたら、過去に婚約者がいたことが発覚。

 

⚪️ 恭介の姉(朝子)31歳

 恭介のことを溺愛している、、っぽいが、今回の旅行で不倫していることが発覚。

 

⚪️ 朝子の彼氏 大森 37歳 

 既婚者、幼稚園くらいの娘がいる。

 

 

 

 

結婚式の準備のために

式場で打ち合わせをしていた

明日香さんと恭介。

 

 

 

明日香さん

「幼なじみの子と

 結婚しようと思ってたのは

 どこの式場だったの?」

 

 

 

恭介

「ん?どうしたの、急に。」

 

 

 

自分でもどうしてそんなこと

聞いてしまったのか、わからない。

 

 

やっぱりどこか

意識してるんだろうか。

 

 

 

明日香さん

「いや、全然深い意味は

 ないんだけどね。」

 

 

 

ちなみに明日香さんたちは

身内だけのこじんまりとした

レストランウェディングを

予定していて

2人で話し合って、結婚式にはあまり

お金をかけないつもりだ。

 

 

 

恭介

「うーん、そんなこと聞きたい?」

 

 

 

明日香さん

「言いにくい?」

 

 

 

 

恭介

「いや、そんなことは

 全然ないんだけど。

 

 一応予定してたのは、

 ディズニー系のところかな。」

 

 

 

 

明日香さん「えっ。」

 

 

 

 

恭介

「いやそこは別に、僕から

 提案したわけじゃないからね。

 

 当時幼なじみが

 相当ディズニー好きで

 小さい頃からの夢だからって

 どんどん決めてった感じだよ。」

 

 

 

 

明日香さん

「・・そうなんだ・・・」

 

 

 

 

聞いて、後悔した。

 

 

明日香さんは今進めている

自分たちの結婚式プランに

なんの不満もなかったし

 

場所がどこであっても

やはりそれは関係ないけれど

恭介が一度は他の誰かと

そこまで話が進んでいたかと思うと

モヤモヤするのだ。

 

 

 

結婚に乗り気じゃない人が

ディズニーでの挙式話を

勧めていくだろうか。

 

 

そこまで決まっていたなら

かなりギリギリで

相当なことがあったから

婚約破棄になったのでは・・・

 

 

 

恭介

「何?本当は明日香ちゃんも

 ディズニーとかそういうところで

 結婚するのが夢だった?

 

 もしそうなら、、、」

 

 

 

 

明日香さん

「いや、違うの。

 聞いてみただけだから。」

 

 

 

恭介

「そう?遠慮しないでね。

 僕は明日香ちゃんの夢なら

 一緒に叶えたいんだから。」

 

 

 

恭介はそう言って

ニッコリ笑った。

 

 

 

 

この笑顔を信じたい。

 

 

 

 

この時の明日香さんはまだ

そう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

挙式の場所と日取りが

正式に決定して、

明日香さんと恭介は

恭介の実家に報告に行った。

 

 

 

恭介の母

「あらま!シンプルで素敵ねー。

 今の若い人たちは 

 昔みたいに派手なこと

 したがらないけど

 

 これはこれでいいわね!!」

 

 

 

パンフレットの写真を見て

お義母さんが喜んでいる。

 

 

 

 

恭介の父

「そうだな、費用もまぁ

 堅実でいいしな。」

 

 

 

何も知らなければ

素直に聞いていたこの会話が

スッと頭に入ってこない。

 

 

 

恭介の母

「明日香さん、ドレスは

 どんなタイプのものを着るの?

 フワッとしたタイプ?それとも

 明日香さんはスタイルがいいから

 マーメイドタイプも似合うかしら。」

 

 

 

明日香さん

「あぁ、それ私も

 どっちがいいか迷ってます!

 

 最近太っちゃったので、

 マーメードタイプを着るなら

 ダイエットしないとって

 思ってますけど・・・」

 

 

 

恭介の母

「あら、ダイエット?

 そんなことしないでいいわよー!」

 

 

 

 

 

その時

 

 

 

 

ピンポーン。

 

 

 

 

玄関のチャイムが鳴る。

 

 

 

 

 

恭介の母

「あら?宅配かしら。

 今日は何もそんな

 予定なかったんですけどね。」

 

 

 

 

お義母さんが立ち上がり

インターフォンのところへ歩く。

 

 

 

明日香さんはそのお義母さんの行方を

何気なく目で追う。

 

 

 

 

 

恭介の母

「!!!!!」

 

 

 

 

 

声に出さず、

相当驚いた様子のお義母さんが

パッとこちらを振り向き

明日香さんと目が合うと

 

慌てて恭介の腕を引っ張り

インターフォンの前に呼び寄せた。