シーズン16  登場人物

 

⚪️ 明日香さん 当時28歳

 今回の相談者。大好きな彼氏がいる。

 

⚪️ 恭介 当時29歳

 明日香さんの彼氏。明日香さんのことを想っていてとっても優しい。と、思っていたら、過去に婚約者がいたことが発覚。

 

⚪️ 恭介の姉(朝子)31歳

 恭介のことを溺愛している、、っぽいが、今回の旅行で不倫していることが発覚。

 

⚪️ 朝子の彼氏 大森 37歳 

 既婚者、幼稚園くらいの娘がいる。

 

 

 

 

明日香さんは、単刀直入に聞いた。

 

 

 

明日香さん

「ねぇ、、恭介くん。

 私と出会った頃さ、、

 

 もしかして、、

 誰かと付き合ってた?」

 

 

 

恭介

「えっ。何、どうしたの急に。」

 

 

 

明日香さん

「どうしたの、じゃなくて。

 質問してるの。」

 

 

 

 

すると恭介は、焦りもせず

キョトンとした顔で答えた。

 

 

 

恭介

「あぁ、きっと姉さん辺りから

 変なこと吹き込まれたんだな。

 

 そうでしょ。」

 

 

 

 

明日香さん

「……結局、どっちなの?」

 

 

 

 

恭介

「あはは、もう、

 そんな真剣な顔で聞くから

 何かと思ったよー。

 

 そっか、じゃあまぁ話すけど

 そうだね、

 明日香ちゃんと出会った頃は、

 幼なじみが婚約者だった。」

 

 

 

 

明日香さん

「…出会った頃はって、

 

 あの飲み会ではそんなこと

 一言も言わなかったよね。」

 

 

 

恭介がなんで笑っているのか

ちっともわからない。

 

 

 

 

恭介

「それは、ごめん。言えなかった。

 あのさ、ちゃんと話すから聞いて。」

 

 

 

 

最初から、こっちが聞いてるんだが。

 

 

 

 

恭介

「あの頃色々あって、

 本当にキツくてさ

 だから友達がリフレッシュにって

 誘ってくれたんだ。

 

 信じて欲しいんだけど

 もうあの頃にはすでに

 僕から相手に、結婚は出来ないって 

 伝えてあったんだよ。

 

 だから、明日香ちゃんに出会ったから

 それが原因で別れたとか

 そういうことじゃなくて

 そもそも

 その人との関係性は終わってたんだ。」

 

 

 

 

明日香さん

「それなら尚更、

 あの飲み会の場では言えなくても

 その後私と付き合い出すときには

 教えて欲しかった。」

 

 

 

恭介

「それも考えたけど・・・

 

 そのとき僕はもう

 心がボロボロで、

 

 そんな余計なことは考えたりせず

 大好きになった明日香ちゃんに

 心配もかけずに

 平和に付き合いたかったんだ。」

 

 

 

 

明日香さん

「心がボロボロって・・・

 

 婚約破棄の理由、なんなの?

 だって婚約したくらいだから

 そこまでは仲良く

 付き合ってたんでしょ?」

 

 

 

 

恭介

「いや、、、、

 俺たちは幼なじみだったからね

 

 途中から彼女の母親や

 彼女にグイグイ来られて

 勢いで決めた、みたいなところが

 正直あるよ・・。

 

 でも、途中から彼女が

 かなりストーカーみたいになったり

 すごい依存してくるから

 

 このまま結婚してしまって

 一生こんな日が続いていいのか

 不安になってきたんだよ・・」

 

 

 

明日香さん

「…依存、か・・・」

 

 

 

恭介

「だからわかって欲しいのは

 本当にその時は

 悪意とか嘘つくつもりで

 隠したわけじゃなかった。

 

 でも、、ごめんね。

 

 やっぱりどこかのタイミングで

 話せ良かったかな。

 

 ・・・こんなこと話して

 明日香ちゃんが僕から

 離れて行ったり、、

 

 嫌いになったらもう

 立ち直れないなって思ったから・・

 怖くて話せなかったんだよ・・」

 

 

 

明日香さん

「…そっか・・・」

 

 

 

 

明日香さんは、

その言葉を信じたかった。

 

 

 

というかもう、信じていた。

 

 

 

だってここまでの恭介くんは、

ずっと自分に優しくて、誠実だった。

 

 

姉の方はずっと

ヒッチャカメッチャカだった。

 

 

 

どっちを信じたいか、

どっちを信じるかといったらやはり

 

これから一生を共にすると決めた

恭介の方だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー