登場人物
パンダ…ブログ主
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘（リミちゃん）と、
小学生の息子（省太郎くん）がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
父親は寡黙な人だが、理央さんを想っている。
一人姉がいる。
理央さんの父
娘と子供を心底心配し、愛している。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレた後、なんとか再構築したいと考えているが
考え方が甘い。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方ではあるが、この母親が
省吾に甘すぎたために、振り回されている。
早苗（ミクちゃんママ）
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
子供はミクちゃんだけを引き取りたい。
早苗のご主人（浩輔さん）
早苗の不倫に深く傷ついているが、２人の子供たちを連れて
これから前に向かおうとしている。
理央さんは、
お義父さんとの電話を切り、
その日リミちゃんと省太郎くんに
改めて向かい合った。
やっぱりクリスマスに
省吾と会うのは辛いし
会わせたくない。
きっとクリスマスに会えば
省吾はこの先も何かにつけて
子供たちに会えると思ってしまう。
もちろんこの先一生
会わせないわけじゃない。
けれど、今じゃない。
そのことをちゃんと
二人に伝えなければいけない。
理央さん
「リミ、省太郎・・・
クリスマスの、、
ことなんだけど、、。」
リミちゃん「うん」
省太郎くん「うん、、」
理央さん
「ごめんね、、ママの気持ち、、
ちゃんと話していい？」
リミちゃん
「もちろんだよ！！」
省太郎くんも隣で
うんうんと頷いている。
理央さん
「ありがとう。あのね、、
リミはクリスマス、、パパと
会いたいって言ってたけど・・
………」
リミちゃん
「うん、、、、
リミちゃんわかる。」
理央さん
「えっ・・？
わかる、って、、、？」
リミちゃん
「ママは、パパに
会いたくないよね。」
リミちゃんに突然
そんな風に言われたので
理央さんは一瞬
言おうとしていた言葉が
ぐっと引っ込んでしまったが
理央さん
「、、うん、、それは
そうだね、、ママは本当は
パパには会いたくない・・
だけどリミと省太郎が
パパに会いた」
リミちゃん
「リミちゃん
大丈夫。」
理央さん「えっ」
リミちゃん
「リミちゃんは、
ママが大好きだよ！！
ママがいてくれたら
大丈夫なんだよ！」
理央さん
「…リミ・・でも、、
それって我慢してママのために
言ってくれてるでしょ。」
すると今度は
省太郎くんが話始める。
省太郎くん
「そうじゃないよ。
僕とリミとで話したんだ。
ママが悲しいのが
一番イヤだよねって。」
リミちゃん
「そうだよ！！ホントだよ！」
理央さん
「二人で？？二人でママのこと
そうやって
話し合ってくれたの？」
省太郎くん
「そうだよ。だって
クリスマスにパパと会ったら
この間ばーばの家で
話し合った意味がないよ。
ママ、あんなに悲しい
顔してたんだから・・・」
理央さん
「二人とも・・・すごいね。
そんなこと、、話し合えるの・・・」
子供たちってすごい。
子供同士だって
大人が思っている以上に
たくさん考えて、話し合える。
省太郎くん
「だけどママ、クリスマス
じーじとばーばには会える？
ちょっとだけでも。
リミがプレゼント渡したいって。」
理央さん
「プレゼント？」
リミちゃん
「ばーば泣いてたから、
リミちゃんの絵をあげるの！！」
省太郎くん
「だってさー」
そう言って二人が、
ニコニコ笑っている。
もしかしたら今日の話し合いで
二人のことをまた
泣かせてしまうかもしれない
苦しい思いを
させてしまうかもしれないと
思っていたのに
二人は涙どころか、理央さんに
笑顔をくれた。
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