登場人物
パンダ…ブログ主
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘（リミちゃん）と、
小学生の息子（省太郎くん）がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
父親は寡黙な人だが、理央さんを想っている。
一人姉がいる。
理央さんの父
娘と子供を心底心配し、愛している。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレた後、なんとか再構築したいと考えているが
考え方が甘い。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方ではあるが、この母親が
省吾に甘すぎたために、振り回されている。
早苗（ミクちゃんママ）
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
子供はミクちゃんだけを引き取りたい。
早苗のご主人（浩輔さん）
早苗の不倫に深く傷ついているが、２人の子供たちを連れて
これから前に向かおうとしている。
クリスマス前の12月。
娘のリミちゃんに、
プレゼントはいいから
クリスマスはみんなでしたいと
そう言われた理央さん。
ダメなんて言えない。
でもすぐに、
じゃあそうしようと言えない。
そんな日の夜に理央さんのもとに
省太郎くんがやってきた。
省太郎くん
「ねぇママ、、
僕ならいいからね。」
理央さん「ん？」
省太郎くん
「・・ミクが、パパと一緒に
クリスマス過ごしたいんなら・・」
理央さん
「あぁ、、でも省太郎は
会いたいって思う？
会いたくないって思う？」
省太郎くん
「・・うーん、、」
理央さん
「前にも言ったけど、
どっちを思ってたっていいんだよ。
ママのために会いたい気持ちを
隠す必要もないし
会いたくないなら、
ミクに合わせなくてもいいの。」
省太郎くん
「うん、、だけど、、
そこがわからないんだ。
会いたい気もするし、
会いたくない気もするし、、
でもそれより今年はやっぱり
クリスマスに会えないなら
ミクが可哀想だし、、それに」
理央さん「…それに？」
省太郎くん
「ばーば（省吾の母）のことも・・・
可哀想だなって思う・・・」
理央さん
「省太郎・・・」
理央さんは省太郎くんの頭を
しっかりと撫でてやる。
理央さん
「省太郎は本当にいい子だね。
カッコいいよ。
ママ、省太郎が大好き。」
言いながら、
お義母さんのことを
思い出してしまう。
もしこの子が後20年後、
何かしでかしてしまって
お金に困っていたら、
その時自分に余裕があったら
貸してしまうと思う。
だって、
可愛い我が子だもの。
今だってこうして
省太郎に頼まれたら
あんなに会いたくない省吾にも
子供たちのためなら
会おうかと思ってしまう。
それが子供たちにとって
嬉しいことなら。
◆
翌日理央さんは、
お義父さんに電話をかけた。
省吾の父
「えっ、クリスマスをうちで？」
「はい・・・クリスマスの日の
ランチの時間だけでいいので
そちらで、、
集まらせていただけないでしょうか。」
省吾の父電話
「それはもちろん、、いや、、
そんなのこっちは
断る理由なんてないけど・・
いいのか？もう省吾に
2人を会わせるなんて・・？」
理央さん電話
「もう、、というより
今だから、、というのが
本当の気持ちです、、
来年になったら
わかりませんけど、、
リミがあんなに欲しがってた
プレゼントを諦めてまで
会いたいっていう気持ちを
・・・無視はできなくて、、」
それが理央さんにとっても
本当の気持ちだった。
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