登場人物
パンダ…ブログ主
早苗(ミクちゃんママ)
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
子供はミクちゃんだけを引き取りたい。
早苗のご主人(浩輔さん)
早苗の不倫に深く傷ついているが、2人の子供たちを連れて
これから前に向かおうとしているが、、
石川会長
早苗の不倫相手。70代。企業の会長をしている。
最近ガンを患っていることが発覚したが
ご主人は慰謝料請求のために、内容証明を送った。
石川会長と、その弁護士が
先にお店から出てゆき、
ご主人と弁護士さんは
その場でフーと同時に息を吐いた。
そのタイミングで女将さんが
メニューを持ってきてくれる。
そのメニューには、
価格が書いていない。
何を頼んだらいいのか
全くわからない。
早苗の夫
「あの・・出来ましたら
こちらのお勧めのお食事を
いただけますでしょうか。」
女将さん
「かしこまりました。
お腹は空いていらっしゃいますか?
それともそんなに
量は召し上がらないですか?」
好き嫌いや幾つかを質問されながら
ご主人は注文をすませ
また、フーと息を吐く。
早苗の夫弁護士
「ご主人、、体調の方は
大丈夫ですか。さっきの・・」
早苗の夫
「あぁ、すいませんでした。
自分でも驚いてます。
怒りで過呼吸気味になるなんて・・」
早苗の夫弁護士
「それだけ・・
ショックだったんですよ。
だってわたしでもあれは
驚きましたから・・・」
早苗の夫
「ホントに、、許せないです。
許される嘘じゃないです。
お兄ちゃんに対しても、
世の中の病気の方に対しても。
この発言で、早苗にバチが
当たらないのなら
僕の方で罰を与えたいくらいです。」
早苗の夫弁護士
「……まぁ、とにかく結果的に
…慰謝料の300万円は
満額お支払いになるって
おっしゃってましたし
電話で話すよりもこうして
直接お会いできたことは
良かった、、ですよね。」
早苗の夫
「そうですね。そう思わないと
やっていけないです。
……だって石川会長から
お金をもらっても、、
早苗にとっては
なんの痛手にもならないですし
石川会長はこれで丸く治るなら
病気が治ったらまた
話し相手を見つけることなんて
いくらでも出来ますからね。」
早苗の夫弁護士
「……それは、、
そうですね・・・」
本当はこの時まだ
ご主人の怒りは、
おさまってなかった。
今すぐ早苗に電話して
どういうつもりだ!!と
怒鳴りつけてやりたいくらいだ。
その気持ちがきっと
表情に現れていたのだろう。
早苗の夫弁護士
「でもそういう奴には、
ご主人がわざわざ
何か罰を与えなくても
長い目で見て、
幸せな人生は歩みません。
これは、絶対です。」
早苗の夫
「……そうですね。
ありがとうございます。」
そう言い終えた頃にちょうど
お料理が運ばれてきて
その、四季折々の料理の美しさに
早苗の夫
「…こんな素晴らしい、、
お兄ちゃんやミクに
見せてあげたいな・・・
・・・まだ早いか。」
ご主人は思わずそう、呟いていた。
早苗の夫弁護士
「さぁ、、じゃあこれを食べたら
奥様への内容証明、
練り直しますか。」
やはりいつもビジネスライクで
感情に流されないこの弁護士さん。
ご主人にとっては
ある意味それが、救われていた。
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