登場人物

パンダ…ブログ主

 

大原理央さん

壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘(リミちゃん)と、
小学生の息子(省太郎くん)がいる。

夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と

不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。

父親は寡黙な人だが、理央さんを想っている。

一人姉がいる。

 

理央さんの父

娘と子供を心底心配し、愛している。

 

大原省吾

理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が

家族にバレたが、再構築を希望している。

 

省吾の母と父

理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。

理央さんの味方になってくれるが

義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。

 

早苗(ミクちゃんママ)

省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで

働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。

実の父親は体育教師。父のことが怖い。

最近、ミクちゃんだけを引き取りたいと言い出した。

 

早苗のご主人(浩輔さん)

不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。

最近息子(お兄ちゃん)に、夫婦で話していることを

聞かれてしまった。

 

 

 

 

早苗に、

 

 

病院に行こう

 

今後子供たちに会いに行くなら

縁を切る

 

 

そう言い切ったお義父さん。

 

 

 

 

けれどその想いが早苗に伝わったとは

到底思えなかったのも事実で

 

お義父さんは自らそのまま

1人で部屋に戻ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

早苗の夫

「浩輔・・悪かったな・・・

 俺が話せたのは、

 ここまでだった・・・」

 

 

 

 

ご主人はベランダの窓越しに見える

子供たち2人の姿を見ながら

涙が止まらない。

 

 

 

 

早苗の夫

「そんな・・お義父さん・・

 

 お義父さんの気持ち・・

 そこまで聞いて早苗の心には

 響かないでしょうか・・・

 

 こんな・・・」

 

 

 

 

 

早苗の父

「わからんよ・・早苗はずっと

 自分はかわいそう・・

 自分は母親に愛されなかったと

 思ってきたんだと思うが

 

 ……父親のわたしにも、

 叱られるばかりで

 愛情なんてもらってなかったと

 思っていたんだろう・・」

 

 

 

 

早苗の夫

「そんなことないですよ。

 

 結婚式で早苗は、

 泣きながらバージンロード

 歩いてたじゃないですか・・・

 

 

 それに・・・お義父さん・・・

 

(お前の産んだ子供は

 俺の孫だ。だから俺は

 孫がかわいい。

 

 

 って、、こんな深い愛情表現

 他にありますか・・・それって

 

 

(可愛い早苗の子供だから

 孫が可愛い)ってことですよね・・・」

 

 

 

 

口にしながらやっぱり

ご主人は涙が溢れる。

 

 

どうしてこんなことになったのだろう。

 

 

不器用なお義父さんの

寂しそうな背中が脳裏に浮かぶ。

 

 

 

 

 

早苗の父「………」

 

 

 

電話越しにお義父さんが

泣いているような気がした。

 

 

 

 

 

 

早苗の父

「とにかく浩輔、、、

 

 ひとまず今日明日に急に

 早苗がそっちに行くことは

 しばらくないとは思うが、、

 

 ほとぼりが覚めたらどう動くのか

 親のわたしでもわからないし

 仕事もあるから、毎日監視するのは

 到底無理だ。

 

 だから・・大変だとは思うが

 引っ越しとか転校とかは、

 急いだほうがいいだろうな。」

 

 

 

言葉に詰まりながら

声を絞り出している。

 

 

 

 

早苗の夫

「…それは、、

 僕もそう考えてます・・」

 

 

 

 

早苗の父

「引っ越し費用はわたしが出すから

 教えてくれ。」

 

 

 

 

早苗の夫

「いや、それはやめてください・・・

 それは結局、

 早苗のためにならないので・・

 

 僕はちゃんと早苗に

 慰謝料請求をするので

 そっちも手伝わないで欲しいんです。」

 

 

 

 

早苗の父

「もちろんだ、金のことについては

 一銭も手を貸すつもりない。

 

 

 だから引っ越し代のことは

 早苗に言うつもりもない。

 

 

 早苗の撒いた種、

 

 …この先きっともう、、

 孫に会えない覚悟だ・・・・

 だから最後くらい

 子供たちが生きていくための

 手助けをさせて欲しい・・・」

 

 

 

 

お義父さんの悲しい決断を

ご主人は簡単に

ハイともイイエとも言えなかった。

 

 

 

 

 

 

 

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