登場人物
パンダ…ブログ主
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘（リミちゃん）と、
小学生の息子（省太郎くん）がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
父親は寡黙な人だが、理央さんを想っている。
一人姉がいる。
理央さんの父
娘と子供を心底心配し、愛している。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレたが、再構築を希望している。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方になってくれるが
義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。
早苗（ミクちゃんママ）
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
最近、ミクちゃんだけを引き取りたいと言い出した。
早苗のご主人（浩輔さん）
不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。
最近息子（お兄ちゃん）に、夫婦で話していることを
聞かれてしまった。
お義父さんは
ソファーに横たわって
携帯をいじっている早苗に、
今日どこに行っていたのかと聞く。
早苗
「白々しいこと聞かないでよ。
どうせ連絡が来て
色々知ってるんでしょ。」
早苗の夫
「携帯を見ながら話すな！
今、こっちが
話してるんだろうが！」
早苗
「帰ってきて突然
いきなり話しかけてきたのは
お父さんの方でしょ！」
反抗しながらも早苗は
渋々ソファーに座り直す。
こういうのは、
条件反射なのだろうか。
早苗の夫
「そりゃあ
連絡あるに決まってるだろ！
またお前が幼稚園に行ったら
迷惑だろうからな。
でも、今のお前にはそんなこと
関係ないよな。
父さんの言うことなんか聞かないし
誰に何を言われても
思うようにするんだから。」
早苗
「お父さんまでなんなの？
私、母親なのよ？
ついこの間まで私だけが
ミクの送り迎えしてたのに
なんで急に会うことさえ
禁止されなきゃいけないわけ？
ミクだって驚くでしょ？
お父さんはミクに会いたくないの？
ミクがいたら、ここで毎日
一緒に住めるじゃない！
どうしてお父さんは
そうやっていつも
私のやりたいことを
頭ごなしに否定するの？
私の味方じゃないの？」
早苗の父
「味方だったよ！！
お前にはな
伝わらなかったかもしれないが
ずっと味方だっただろ！」
早苗
「そんなのわかんないから！
いっつも私のこと
がんじがらめにして、
怒ってばっかりで！！」
早苗の父
「お前が親を
怒らせるようなことばかり
してきたからだろう！！
結局今だってこうやって
人様に迷惑ばかり
かけてるんだから！！」
このやりとり・・・
実はお互いとても
大事なことを、
主張しているんだけどな。
傷心の中男手ひとつで、
まだネットなどの情報もない中で
なんとか一人娘を
ちゃんと育てていかないとと
厳しく育ててきた父親。
きっとお義父さんなりに
精一杯歯を食いしばって
踏ん張ってきたに違いない。
けれど突然、大人の都合で
母親はいなくなり
孤独で厳しい父親に
躾しつけと育てられてきた早苗。
甘えたくて、抱きしめられたくて
味方が欲しかったが
幼い早苗にはその厳しさが
愛情というより、押し付けとか
苦しいものだと
植え付けられてしまったのかな。
だからって
我が子達を傷つけていい理由になど
なるわけがないけど。
早苗の父
「それよりお前はどうして
ミクのことばっかりなんだ。
母親だっていうなら、
お兄ちゃんのことも
気になるはずだろう！」
その質問はご主人が
一番聞きたいところでもあった。
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