登場人物
パンダ…ブログ主
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘（リミちゃん）と、
小学生の息子（省太郎くん）がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
父親は寡黙な人だが、理央さんを想っている。
一人姉がいる。
理央さんの父
娘と子供を心底心配し、愛している。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレたが、再構築を希望している。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方になってくれるが
義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。
早苗（ミクちゃんママ）
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
最近、ミクちゃんだけを引き取りたいと言い出した。
早苗のご主人（浩輔さん）
不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。
最近息子（お兄ちゃん）に、夫婦で話していることを
聞かれてしまった。
壱子さんたちのグループLINEでは
好き勝手なことが
飛び交っていたようだが、
その途中でBさんが
まともな発言をしてくれたおかげで
止まらないLINEのやりとりも
一旦落ち着いたそうだ。
壱子さんLINE
「もしまた何かあったら、
すぐに伝えるけど・・
早苗さんがもう１度幼稚園に
行かない限りは大丈夫だとは思う、、
その辺りは、大丈夫なのかな。」
理央さんLINE
「どうだろう、、ご主人とまだ
ちゃんと話せてないから
今はなんとも・・・
でも、うちも色々あるけど、
ご主人の方が大変だよね…」
壱子さんLINE
「いや、それは・・
どっちも大変だよ・・」
そんなやりとりの中、
理央さんはため息をつきながら
携帯を一旦伏せる。
パソコンのメールアドレスには
弁護士さんと会う日の日程が
届いていた。
それを見ながら、何度も思う。
どうしてサレた側が、
こんなにお金も時間も心も
犠牲にしないといけないんだろう。
◆
早苗のご主人の家。
お義父さんにメールを送って
料理の下準備をしていたら
お兄ちゃんが帰ってきた。
早苗の夫
「お兄ちゃん、お帰り！」
お兄ちゃんは普段からあまり
元気のよい挨拶をするタイプじゃないが
今日は一段と、
テンションが低く見えた。
お兄ちゃん「……」
早苗の夫「……」
お兄ちゃん
「……部屋にランドセル
置いてくる・・」
早苗の夫「……」
がたっ
ご主人は急に嫌な予感がして、
慌ててお兄ちゃんの部屋に
ついて行った。
早苗の夫
「お兄ちゃん・・・
・・・・？
…学校で
・・・なんかあったか？」
お兄ちゃん「……」
早苗の夫
「お兄ちゃん、、もしかして
学校に・・・」
どうかこんな予感が
当たりませんようにと祈りながら
ご主人は尋ねる。
お兄ちゃん
「…パパ、何か知ってるの？」
早苗の夫
「……どういうこと？
お兄ちゃんの様子が
おかしいなって思ったから
パパはそれで気になって・・」
お兄ちゃん
「……いや、、ママが」
早苗の夫「え・・・」
お兄ちゃん
「うちに着きそうなところで
ちょうどママが
向こうから歩いて来てて・・・」
早苗の夫
「えっ、どこにっ？
今、どこにいるんだっ！」
お兄ちゃん
「いや、もういないよ。
僕がママに先に気がついて、
それで（あっ）って立ち止まったら
ママが僕に驚いて急に
（じゃあね、またね！）
って言って、反対向いて帰った・・」
早苗の夫
「またねって、、、それ以外
話してないのか？」
お兄ちゃん
「話してない・・すぐに
行っちゃったし、、
僕も追いかけてない・・・
パパ…ママは本当は、、
ここにくる予定だったの？
僕の顔見て、
家に来なくなったの？」
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