登場人物
パンダ…ブログ主
山田壱子ちゃん
理央さんのママ友。
苺ちゃん
壱子さんと翔くんの娘。
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘（リミちゃん）と、
小学生の息子（省太郎くん）がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
父親は寡黙な人だが、理央さんを想っている。
一人姉がいる。
理央さんの父
娘と子供を心底心配し、愛している。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレたが、再構築を希望している。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方になってくれるが
義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。
早苗（ミクちゃんママ）
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
最近、ミクちゃんだけを引き取りたいと言い出した。
早苗のご主人（浩輔さん）
不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。
最近息子（お兄ちゃん）に、夫婦で話していることを
聞かれてしまった。
自分の父親に電話する前に、
省吾の父親に引き止められ、
別の部屋へと誘導された理央さん。
省吾の父
「母さんはわたしに相談もなく、
家族の口座にあった３００万円
省吾に渡したんだ。」
理央さん
「えっ、300万円っ？」
息を潜めながら、驚く理央さん。
理央さん
「ちょっ、ちょっとそれ
なんでですか。しかも
お義父さんに内緒でですか？
…というかそんな大金を
お義母さんは内緒で使えるんですか？」
驚きすぎて、一気に質問してしまう。
省吾の父
「厳密に言えば、内緒というか
一回母さんに相談はされたよ。
省吾の借金を１回
全部うちで払ってやりたいって。
その方が、無駄な利子を
払わなくていいからって。」
理央さん
「あぁ・・まぁ、そうですね、、
利子のこと言われたら、、
それはそうなんですけど・・」
省吾の父
「いやでもなぁ・・借りたのは
省吾なんだから、
借金作ったら利子があるのは
当たり前じゃないか。
わたしだって、
母さんの言いたいことが
全部わからないわけじゃないから
一瞬考えたが・・・
でもなぁ、、、借金って・・・
やっぱり省吾が
自分で苦労したりしないと
そんな大金を借りるってことが
どんなことか、
わからないんじゃないかって
思うんだよ、、、」
理央さん
「そう、、ですね、、
私もそう、、
思っちゃいますけど、、」
省吾の父
「だから反対したんだよ。
自分で遊んだり投資して出来た金、
そんなのは
自分で責任取らせろって。」
理央さん
「・・そしたら、
なんておっしゃったんですか…」
省吾の父
「…それがなぁ、、
（それで省吾が自暴自棄になって
よからぬことを考えたら
どうするんだ）
って言われてな、、、。」
理央さん
「よからぬこと・・」
省吾の父
「……何かなぁ・・
その理由を聞いて
益々納得いかなくてな。
もし今うちから、
省吾に300万円を貸す理由が
例えば理央さんや孫たちのために
なることだっって言われたら
多分わたしだって、、、
いや、でも、、
それならそのお金は直接
理央さんに渡せばいいだろう？
借金した男に、
余分に金を渡すなんてなぁ、、
やっぱり納得いかなくてなぁ。」
省吾のことがあってからそう言えば
お義父さんと二人きりで
話したことはなかった。
いつもお義母さんの隣で
静かにしていたお義父さんにも
ちゃんと考えていることや
お義父さんなりの正義があったのだと
理央さんはこのとき
初めて知ることになった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
