登場人物
パンダ…ブログ主
山田壱子ちゃん
理央さんのママ友。
苺ちゃん
壱子さんと翔くんの娘。
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘(リミちゃん)と、
小学生の息子(省太郎くん)がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
父親は寡黙な人だが、理央さんを想っている。
一人姉がいる。
理央さんの父
娘と子供を心底心配し、愛している。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレたが、再構築を希望している。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方になってくれるが
義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。
早苗(ミクちゃんママ)
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
最近、ミクちゃんだけを引き取りたいと言い出した。
早苗のご主人(浩輔さん)
不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。
最近息子(お兄ちゃん)に、夫婦で話していることを
聞かれてしまった。
義実家で、省吾が帰ってこない中、
理央さんは来週の
親同士が会う日程について
子供たちが聞こえないところで
電話をしておこうと
お手洗いの方に移動していた。
すると、近づいてきたお義父さん。
省吾の父
「理央さん。ちょっと
話しておきたいことが
あるんだけど、、」
理央さん
「??あぁ、はい、、」
電話の後でもいいですか。
とも言えずにいると
その隣の部屋の方に
先に入ったお義父さんに、
手招きされた。
理央さん「????」
省吾の父
「ちょっとこっちで話せるか。」
理央さん「あっ、はい」
省吾の父
「今、お父さんに
電話しようとしたんだろう?」
理央さん
「あぁ、はい、そうですけど・・」
省吾の父
「それなら、理央さんには
申し訳ないんだけど
わたしは行けないって
言っておいてくれるか。」
理央さん「えっ。」
お義父さんはとても
申し訳なさそうな顔をしている。
理央さん
「…なんか予定でも、、
あるんですか?」
省吾の父
「いや・・うーん、
なんだろうな・・・
わたしは、、、
多分母さんと
意見が合わないんだよ。」
ん??
理央さん
「あの、、一体、、
どう言うことですか?」
そうだったとして、
それとこれとは違うんでは、、
理央さんは本当はもっと
声に出して言いたいことがあるが
お義母さんより、
お義父さんへの方が
話す内容は遠慮がちになってしまう。
省吾の父
「うーん、、、」
今度は急に、考え込んでいる。
理央さん
「あの、、まぁ何か理由があって
来れないことは
父に伝えるんですけど、、
お義母さんはそこは
ご存知なんですか?」
省吾の父
「いや、少し前にその、
理央さんのお父さんと
会うことになりそうだって聞いて
そっからは孫たちもいたから
母さんとは話せてない。
でも、行かない理由は、
そうだなぁ、家内にも
なんて言おうかなぁ。
むしろ父さんだけ一人で行けるなら
それはそれでいいんだがなぁ・・」
いやもう、周りくどいな。
こういう話の持っていき方は
省吾は父親似なのかな。
理央さん
「…意見が合わないって言うのは
具体的に、、
どういうことなんでしょうか。」
理央さんはもう1度
聞き返してみる。
すると
省吾の父
「だってなぁ、、なんだかんだ
母さんは省吾のことを
庇ってばっかりだし
省吾は母さんに
甘えてばっかりで・・
わたしの言うことなんか
聞きやしないから、
わたしがその話し合いに参加して
何になるんだろうかって、
虚しくなってな。」
理央さん
「…庇ってばかり、甘えてばかりって、
…お義父さん、
ちょっとよくわからないんですけど
例えば具体的に、、
どういうことでしょうか・・」
するとお義父さんはなぜか
辺りを見渡して
理央さんに一歩近づいて
囁くように言った。
省吾の父
「例えば、、
・・・母さんは先週、
わたしに相談もなく、
家族の口座にあった300万円
省吾に渡したんだ。」
理央さん「えっ。」
理央さんは声を潜めながら、
絶句した。
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