登場人物
パンダ…ブログ主
山田壱子ちゃん
理央さんのママ友。
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘（リミちゃん）と、
小学生の息子（省太郎くん）がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
父親は寡黙な人だが、理央さんを想っている。
一人姉がいる。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレたが、再構築を希望している。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方になってくれるが
義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。
早苗（ミクちゃんママ）
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
最近、ミクちゃんだけを引き取りたいと言い出した。
早苗のご主人（浩輔さん）
不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。
最近息子（お兄ちゃん）に、夫婦で話していることを
聞かれてしまった。
理央さんの父親は、昔から、
声を荒らげたりする人ではない。
だから今回、
すぐに語気が強まったことに
理央さんは驚いていた。
省吾
「申し訳ありません、、
あの、、最初から話すと
長くなってしまうので
どこからお話ししたらよいか
わからないんですけど、、、」
理央さんの父「…」
省吾
「…えと、、、まずわたしは、、
携帯のアプリを使って、、、
理央さん以外の女性に、
会うようになりました、、」
理央さんの父
「なぜ。」
省吾「えっ」
最後まで話を聞くと思ったら、
すぐに父親が質問をした。
理央さんの父
「だから、なぜなんだ。
結婚して、妻子がいて、
別の女性と会うためにわざわざ
自分からそんなことをしたのは
なぜなんだ。
あと、アプリってなんなんだ。」
省吾
「あ、アプリと言うのは、、」
理央さん
「実際に開いて、
見せてあげたら？」
冷めた声で、
理央さんがそう言った。
省吾
「いや、もうないよ。
さすがに全部消したよ、、」
理央さん
「お父さん、
（出会い系アプリ）とか
（出会い系サイト）とか
（マッチングアプリ）
って知ってる？」
たまらず理央さんが
説明を始めた。
理央さん父
「…良くは知らないけど、
聞いたことくらいはある。
なんか登録して、
そこで、、出会うのか？」
理央さん
「うーん、まぁそうだけど、、、」
理央さんは携帯を取り出して
「出会いアプリ」と入力して
父親に見せながら、説明する。
その説明を聞きながら、
父親の表情がどんどん、
怒りに変わっているのがわかる。
理央さんの父
「…なんなんだこれは、
これは、、
完全に男女が出会うだけの
そのためだけのやつだよな。」
省吾
「・・そう・・ですね・・」
理央さんの父
「それを君は、、、、
子供が二人もいながら、
理央にも黙って、、
やっていたというのか？」
省吾
「…・・
申し訳ございません・・」
理央さんの父
「いや、申し訳ございませんでは
全く意味が分からない。
だからなぜ、こんなことを
やらないといけないんだ？
理央と君は、
仲が悪かったのか？」
省吾
「いえ、決してそんなことは・・」
理央さんの父
「例えば仲が悪かったとして、
君は子供たちのことは
可愛くないのか？」
省吾は首を思い切り
左右に振る。
省吾
「そんなこと、絶対にありません！！
子供たちのことは
可愛いです！！！
かけがえのない存在です！！」
理央さんの父
「は？…じゃあ尚更なぜ
こんなことするんだよ。
（かけがえのない）っていう
意味知ってるのか？
唯一無二とか、
絶対に失いたくないものに
使う言葉なんだが。」
省吾
「それは・・はい・・」
理央さんの父
「……じゃあ早く答えろ。
なぜ、そんなサイトを
使ったんだ。
その理由を、
いつになったら答えるんだ。」
理央さんの父親は
表情をぴくりとも動かさず、
省吾の顔を見つめていた。
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