登場人物
パンダ…ブログ主
山田壱子ちゃん
理央さんのママ友。
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘(リミちゃん)と、
小学生の息子(省太郎くん)がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
父親は寡黙な人だが、理央さんを想っている。
一人姉がいる。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレたが、再構築を希望している。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方になってくれるが
義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。
早苗(ミクちゃんママ)
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
最近、ミクちゃんだけを引き取りたいと言い出した。
早苗のご主人(浩輔さん)
不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。
最近息子(お兄ちゃん)に、夫婦で話していることを
聞かれてしまった。
そして、12月の初め。
あれから1週間も経ってないが
それぞれの子供たちは
前ほど毎日は、
パパやママのことについて
触れないようになってきた。
とはいえまだ数日なので
特に下の子たちは
仕事でいないだけだと
思っているだけなのだろう。
理央さんLINE
「もしかしたら今は、、、
このままでもいいような
そんな気もしてくるよ・・
子供たちさえ
何も言ってこなければ
家族3人で普通に暮らせてるから
あえて本当のこと言って
傷つけなくていいのかも・・
なんて、、そんな簡単には
いかないのかな・・
子供たち、我慢してるだけかな。」
明日は省吾と父親が会うという日の
前日の夕方。
理央さんは子供たちを
お義母さんに預かってもらった
省吾とは会いたくなかったのと
実家に一緒に向かうことは
どうしても避けたかったので、
お義母さんと話して、
子供たちは1日泊まりで
預かっていていただくことになった。
そのため理央さんは
子供たちがいないことで
なんだか手持ち無沙汰な気持ちで
家のクローゼットの整理なんてしながら
理央さんとLINEをしていた。
壱子さんLINE
「確かに・・
ご主人とは離れて暮らしてて
今のところは、今の方が
経済的にも色々と
負担がないんなら・・・
しんどい思いする必要
全然ないと思うよ。」
壱子さんは
理央さんからのLINEを読んで
共感の相槌をする以外
自分には他に
何が言ってあげられるのだろうかと
考えていた。
理央さんLINE
「そうだよね、、私も
旦那と顔を合わせてなければ
慰謝料のこととかは
弁護士さんに任せちゃったし
この数日は
全然連絡取ってなかったから
そしたら随分気持ちは楽でさ、
なんか…その時の状況で、
気持ちってコロコロ変わるね。
…まぁだからこそ
中途半端に子供たちに
話せないっていうのもあるけどさ、、
とにかく明日、お父さんに会って
そこでまた私が、
どんな気持ちになるのか・・・」
壱子さんLINE
「うん、そうだね、、
とにかく誠心誠意、
ちゃんと話してくれたらいいね。」
理央さんLINE
「どうだろうね・・」
明日のことは何も読めない。
不安を抱えたまま、
理央さんはその日も
浅い眠りについていた。
◆
翌日、理央さんは久しぶりに
実家に訪れていた。
家の片付けでもしようと
お昼に省吾が来るよりも
2時間早めについていた。
理央さん
「なんだ、お父さん思ったより
家の中綺麗にしてるね。」
理央さんの父
「そうか?綺麗っていうより、
…断捨離ってやつを
毎日してるから、前より部屋が
スッキリしてきたのかもな。
今は、(終活)っていうんだろ?
今はもう、母さんに見せても
よっぽど思い入れのあるものじゃないと
思い出せないとか
わからないって言われるから・・」
理央さん
「やめてよ、(終活)なんて・・
言いたいことわかるけど、
(断捨離)でいいじゃん。
それに、お母さんのものも
お父さんのものも、
・・簡単に、捨てないでよね・・」
父親が優しく笑っていて
理央さんはまた、胸が苦しかった。
絶対に、長生きしてよね。
心の中で、そう呟いていた。
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