登場人物
パンダ…ブログ主
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘（リミちゃん）と、
小学生の息子（省太郎くん）がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレたが、再構築を希望している。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方になってくれるが
義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。
早苗（ミクちゃんママ）
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかるなど、浮気相手は一人ではない。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
最近、ミクちゃんだけを引き取りたいと言い出した。
早苗のご主人（浩輔さん）
不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。
最近息子（お兄ちゃん）に、夫婦で話していることを
聞かれてしまった。
省太郎くん
「今度さ、四人でどっか行こうね。」
理央さん
「・・あぁ、うん、、そうだね。」
省太郎くんの言葉に
顔が引きつってしまい
理央さんはつい
聞かなくてもいいことまで
聞いてしまう。
理央さん
「……省太郎は、、
パパのこと好き？」
省太郎くん
「うん、好きだよ。
もちろんママも！」
理央さん
「…そうなんだ。
パパの、どんなところが？」
省太郎くん
「えー、そんなこと聞かれたら
難しいけどさー
…遊んでくれるところかな。
サッカー教えてくれたりとか。」
理央さん
「そうなんだ・・」
けれど、
だからって
じゃあ離婚は思いとどまるよ
なんてことには、もうなれない。
だっていくら話し合っても、
話し合うほどに、
理央さんの心は
ぶっ壊されそうになる。
その日、
省吾からのLINEは来なかった。
理央さんは夜中も
何度も目が覚めながら
もしかしたら省吾が
子供たちに何を言えばいいか
夜通し考えて、
明け方あたりに何かメッセージでも
届いていないかと思ったが
それもなかった。
どうして自分はこうしてまだ
期待しているようなことを
考えてしまうのだろう。
◆
その日の午後は、
理央さんは父親と一緒に
母親の施設に行って
詳しい話を聞いていた。
対応してくれた人は
とても良さそうな人だったが
すごく疲れているように見える。
家族と話して、
ここに任せようと決めたのに
モヤモヤした気持ちが
心の中いっぱいに広がる。
今までだったらそんな時、
相談相手は省吾だったのに。
◆
その日の夜、
省吾からLINEが入ってきた。
省吾LINE
「子供たちへの伝え方
色々考えてるんだけど、、
なんて言ったらいいか、、
難しい・・・
一緒に相談させてもらえないか。
電話でもいい。
アドバイスが欲しい。」
理央さんはそれを読んで、
長い長いため息をつく。
理央さんLINE
「…なんで私がそんなこと
しなくちゃいけないの。
それじゃああなたは
私の言う通りの言葉を
なぞるだけじゃない。
色々考えたなら、
パターンが色々あるなら
箇条書きでいいから
一旦私に今すぐ送って。」
省吾LINE
「・・わかった、、
わかったけど、
今すぐは難しいから、
もう少し待って」
じゃあ絶対に、
色々なんて考えてなかっただろ。
現に省吾からは、
その日の深夜になっても
LINEは入ってこなかった。
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