登場人物

パンダ…ブログ主

 

大原理央さん

壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘と、小学生の息子がいる。

夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と

不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。

 

大原省吾

理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が

家族にバレたが、再構築を希望している。

 

省吾の母と父

理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。

理央さんの味方になってくれるが

義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。

 

早苗(ミクちゃんママ)

省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで

働いていたことがわかり、ご高齢の太客(石川さん)もいる。

実の父親は体育教師。父のことが怖い。

 

早苗のご主人(浩輔さん)

不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。

現在病院に運ばれ入院中。

 

 

 

 

早苗の夫

「こんなことで・・

 負けたくないんです。

 

 だから・・

 今度の両親との話し合いで

 早苗のラウンジとホテルのこと。

 

 全てわかっていると

 全員の前で

  暴露します。

 

 

 

 

理央さん

「……それは・・

 

 …そうですか、

 …私に出来ることは

 お手伝いさせてください。」

 

 

 

そんな体調で、

こんな話をしてもいいのかと

心配にもなったが、

暴露するというご主人の目つきに

光が戻っていて

 

多分今のご主人には

休養より、大事なことなのだろう。

 

 

その気持ちは、

同じ当事者である理央さんも

痛いほどわかる。

 

 

身体を休めたくても

頭は全く休まらなくて

何かをずっと

考えていたいのだ。

 

 

 

早苗の夫

「ありがとうございます。

 

 それまでにちゃんと

 体調を戻しておきます。」

 

 

 

 

そんな話をして、

理央さんは病室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

省吾の実家に戻ると、

お義母さんが、子供たちの

お昼の用意をしていた。

 

 

子供たちがリビングで

夢中で遊んでいる間に、

理央さんはこれまでのことを

早口でお義母さんに伝えた。

 

 

 

理央さんが

子供たちを連れて行くこと

 

そこでの早苗との再会や

理央さんの体調のことなど

お義母さんは心配してくれているが

 

早苗がここに来るのは嫌だし

お義母さんには引き続き

自分の子供たちのことを

見ていて欲しいので

 

やっぱり理央さんが

連れて行くしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

ミクちゃん

「パパは、いつまで病院?」

 

 

車に乗り込んだミクちゃんが

理央さんに尋ねる。

 

体調が悪くて入院したことは

お義母さんから

伝わっている。

 

 

理央さん

「うーん。明日か明後日には

 帰れると思うんだけど

 どちらにしても

 パパはすぐ元気になるから。」

 

 

 

ミクちゃん

「そっか・・でも

 パパがいないのやだな。」

 

 

 

お兄ちゃん

「仕方ないじゃん。」

 

 

 

持ってきていたゲームをやりながら

お兄ちゃんが言う。

 

 

 

そういえば子供たちは、

早苗のことをどう思ってるのだろう。

 

 

 

理央さん

「でも今日は、

 ママがいるから大丈夫でしょ。」

 

 

 

ミクちゃん「うん!」

 

 

 

お兄ちゃん「……」

 

 

 

返事のないお兄ちゃんの顔を

ミラー越しに見てみるが

ゲームに夢中になっている。

 

 

 

理央さん

「……ねぇ、ミクちゃん

 いつもは

 ママと一緒に寝てるの?」

 

 

 

ミクちゃん

「そーだよー。

 ママと2人で一緒に寝るのー」

 

 

 

理央さん

「そうなんだ、いいね。

 お兄ちゃんはもう大きいから

 一緒に寝ないのかな?」

 

 

 

お兄ちゃん

「僕はパパと寝てる。」

 

 

 

理央さん

「あっ、そうなんだ。

 違うお部屋で寝てるんだね。」

 

 

 

お兄ちゃん「……」

 

 

 

 

ナチュラルに聞くのって

難しいな。

 

お兄ちゃんの方は

ミクちゃんみたいに

無邪気には答えてくれない。

 

 

しかし

 

 

 

ミクちゃん

「ミクちゃんが先に寝ちゃうから

 パパとにぃには別の部屋だよ。

 

 ママはねぇ、ミクが横になると

 横でいっつも

 誰かと話してるのー

 

 

 

 

 

ん?誰かと?

 

 

 

 

お兄ちゃん「……」

 

 

 

 

 

もしやあの女・・・

 

 

子供たちの前でも、

男と・・

電話してたりするのか?

 

 

 

 

理央さんは運転しながら

お兄ちゃんのことが気になって

何度もミラー越しに

確認していた。