登場人物
パンダ…ブログ主
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘と、小学生の息子がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレたが、再構築を希望している。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方になってくれるが
義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。
早苗(ミクちゃんママ)
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかり、ご高齢の太客(石川さん)もいる。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
早苗のご主人(浩輔さん)
不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。
現在病院に運ばれ入院中。
ご主人はたまらず、叫びながら
手元にあった
プラスチックのコップを
床に投げつけた。
早苗
「……なに・・・」
早苗の夫
「早く出て行ってくれ。
…これ以上、
言いたくないことを
言わせないでくれ。」
言い返すかと思っていたら
早苗は、硬直していた。
早苗
「……じゃあ、、
家に帰るから・・・
お義父さんだけには
…連絡しないでよ。
…また明日くるから・・」
急に大人しくなりすぎて
理央さんは驚く。
早苗の前で、
ご主人があんなに怒ったのは
初めてなんだろうか。
早苗が病室を出たので、
理央さん
「あのっ。お子さんのこと
早苗さんと話したら
あとでもう1度だけここにきます。
すいません。」
理央さんが慌てて病室を出ると
早苗がその場に
立ち尽くしていた。
理央さん「…早苗さん。」
早苗
「…あぁ、、、子供たちのこと
…すいません、、
見てもらって、、
ありがとうございました。
今、幼稚園ですか。
私、、迎えに行きます。」
なんだ、急に謝ったり
お礼を言ったりして・・・
理央さん
「お子さんたちは今、
夫の実家にいます。
ご主人の容態がわからなかったので
学校や幼稚園は一旦
休んでもらったんです。」
早苗
「そうですか。
じゃあ、実家に・・・」
理央さん
「いえ。私が連れて行きます。
早苗さんは先に家に帰って
お子さんたちを
待っていてあげてください。」
早苗に、
省吾の実家を知られたら困る。
早苗
「……、、、わかりました。」
理央さん
「あの・・・
急に、どうしたんですか。
さっきまであんなに・・」
うるさい女だったのに。
早苗さん
「……いや、夫があんな風に
物なんか投げたの
初めて見たので・・・。
結婚する前に、
約束してくれたんです。
うちの父親は私を叱る時
躾だと言って平手打ちしたり、
大声で怒鳴る人だったんで
そういうのが怖くて
それだけは、
やらないでねって。」
いや、あそこまでムカつかせたら
コップを床に投げるくらい
ご主人なりに
相当抑えた方だと思うよ。
と、そばで見ていた理央さんは思う。
けれどこれで、改めてわかる。
早苗はお父さんのことが
相当怖い存在なのだ。
それなのに、父親より年上の人と
ホテルに行ったりするなんて
本当は父親の愛情に
飢えていたりするのだろうか。
と、たとえそうでも
だからどうしたとしか思えないことが
頭をよぎってしまった。
理央さん
「…でも、、
それと同じくらいご主人は
早苗さんが
他の男の人と付き合うのは
嫌だったことだと
思いませんか・・・」
早苗
「理央さんは、、、
1度も思ったことないですか?
もしも
夫じゃない人と付き合っていたら
別の人生があったんじゃないかって。」
それは、今思ってるよ。
省吾と結婚しなければ
こんな思いを
しなくてよかったのにって。
ってかなんだ、この質問は。
もうこんなところでこれ以上
早苗と話していたくはない。
理央さん
「少なくとも私は、
子供たち以上に
大事な存在はいないので
子供たちが傷つくような選択肢は
考えられないです。」
早苗さん
「私だって、子供たちのことは
絶対的に可愛いですよ!
でも……本当に、
子供を産んだからって
…そんな
いい子でいられます?」
うるせーな!
今度はこっちで
コップを投げたくなる。
大人しくなってたのは
一瞬だけだったか。
理央さん
「いい子とか、そういう
問題じゃないと思います。
とにかく一旦こちらで
私も失礼します。
ご主人と少し話したら
私も帰って、
そのあとお子さんたちは
お宅に連れて行きますので。」
強制的に、話を終了した。
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