登場人物
パンダ…ブログ主
大原理央さん
壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘と、小学生の息子がいる。
夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と
不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。
大原省吾
理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が
家族にバレたが、再構築を希望している。
省吾の母と父
理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。
理央さんの味方になってくれるが
義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。
早苗（ミクちゃんママ）
省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで
働いていたことがわかり、ご高齢の太客（石川さん）もいる。
実の父親は体育教師。父のことが怖い。
早苗のご主人（浩輔さん）
不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。
現在病院に運ばれ入院中。
病室の中。
ご主人はまだ眠っていて
理央さんは個室の病室で
ただ1人で、じっとしていた。
その時何を考えていたのか
全然覚えていない。
30分ほど経過したが
早苗はまだ来ない。
タクシーにでも乗れば
30分で来れない距離でもないのに。
呼ばない方が、
良かったのだろうか。
どちらにしてもここに来たら、
今日のところは手続きだけして
帰ってもらおう。
それからさらに
20分くらいが経過しただろうか。
ガラっ
早苗
「…ちょっと・・」
突然そう言いながら
ご主人のもとに駆け寄る。
ちょっと、
パニクっている感じなのもわかる。
でも
あれ、、
化粧してる？
昨日、落としてないのか？
それともタクシーの中で
メイクしながらきたのか？
早苗
「あの、この状況今、
どうなってるんでしょうか。
夫は、何かの病気ですか？」
理央さん
「いえ……いや、それは後から
先生に聞いてください。
命には別状はないそうなので。。
それより先に・・
入院の手続きをお願いします。」
早苗
「あぁ、、命に別状がないなら
それは良かった・・・
なんかすごいLINEと
着信が入ってたので
相当危ない状況なのかって
ちょっと焦ってたんで・・・
手続きって、、
どこでどうやるんですか？」
知らんよ。
自分で聞きに行けよ。
理央さん
「……あの、
早苗さんは昨日は
どこに行ってたんですか？」
今聞かなくてもいいのに、
つい、聞いてしまう。
早苗
「それは、今は家に
居場所がないんで
1人でホテルに泊まってます。
父親のところに帰るわけにも
いかないので。」
理央さん
「…そうなんですか・・・
じゃあ、今朝夫が何度も
電話やラインしたようですが
繋がらなかったのは
…寝てたからですか。」
早苗
「そうですよ。
気づかなかったのは
申し訳ないですけど・・
もう随分、1人で夜に
熟睡出来ることがなかったんで
携帯の音が鳴らないようにして
寝てたんですよ。
だってまさか
こんなことがあるなんて
思わないじゃないですか。」
1人で熟睡することがなかったって
今日だって結局
1人で寝てないでしょ、
そんな風に
言ってしまいたくなる。
早苗
「あれ、そういえばご主人は。」
理央さん
「仕事に行きました。
ここにずっといても
仕方がないので。」
早苗
「そう、なんですか、、、
…それはそうと、
ここに来ながら
気になってたんですけど
どうして夫が倒れていることが
わかったんですか？
もしかして
お宅にいたんですか？」
理央さん
「そこはご主人が目を覚まして
ご主人が話が出来る状態なら
伝えます。
とにかく、一度１階で
話を聞いてきてください。
それから保険証とか着替えとかも
必要だと思いますし、、
私はとりあえず
ご主人の目が覚めるまでは
ここにいさせてください。」
早苗
「あぁ・・、、はい。
じゃあちょっと、
行ってきます。」
キョロキョロしながら、
早苗は病室を出て行った。
そういえば1度も早苗に
お礼を言われていない。
理央さん（あ・・・・）
早苗が病室を出てから
10分ほど経過して、
ご主人がゆっくりと、
目を開けた。
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