※ しんどい描写が続きます。

 

 今同じように、辛い思いをされている方は

 あと数話記事が進んでからお読みください。

 一気に書き進められず申し訳ありませんが、

 よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

登場人物

パンダ…ブログ主

 

大原理央さん

壱子ちゃんのママ友。幼稚園に通う娘と、小学生の息子がいる。

夫の省吾が、幼稚園のママ友の早苗と

不倫をしていた。実母は若年性アルツハイマー。

 

大原省吾

理央さんの夫。ミクちゃんママとのW不倫が

家族にバレたが、再構築を希望している。

 

省吾の母と父

理央さんにとってはお義母さんとお義父さん。

理央さんの味方になってくれるが

義父さんは「離婚しないで欲しいと」言う。

 

早苗(ミクちゃんママ)

省吾と浮気していたが、夫に内緒で昼ラウンジで

働いていたことがわかり、ご高齢の太客(石川さん)もいる。

実の父親は体育教師。父のことが怖い。

 

早苗のご主人(浩輔さん)

不倫の事実を聞いて、早々に離婚を考えている。

 

 

 

 

省吾が運転席に飛び乗り

ナビに映し出された住所に

急いで発進する。

 

 

 

 

理央さん

「ご主人、今向かってますよ!!

 

 聞こえますか!!」

 

 

 

もう、5分くらい

何も声が聞こえない。

 

 

 

どうして、

どうして答えてくれないの。

 

 

 

省吾の実家から早苗の家の方は

車で10分くらいかかる

 

普段ならとても近い距離なのに

長く辛い時間に感じる。

 

 

 

 

 

理央さん

「やっぱり警察かな、、

 

 救急車、もう来てるかな、、

 どうしよう、どうしよう・・

 

 お願い・・うぅ・・

 

 お願いだから、、

 何もありませんように・・

 

 うぅううう・・・」

 

 

 

 

不安で不安で、

祈るように喋り続ける理央さんの横で

省吾も涙が止まらなかった。

 

 

 

 

理央さん

「あっ、あそこ!」

 

 

 

 

救急車が、外に止まっていて

理央さんが急いで車から降りる。

 

 

 

 

 

救急隊員

「大原さんですか!

 

 今来たんですけど、

 鍵が空いてなくて」

 

 

 

理央さん

「持ってます、今開けます!」

 

 

 

 

 

理央さんが玄関に急ぐ。

 

その後ろを救急の方達も

走ってついてくる。

 

 

 

 

 

ガチャ

 

 

 

 

 

理央さん

「ご主人!!どこですか!!」

 

 

 

 

リビングに入ったが誰もいない。

 

 

 

 

理央さん

「どこですかっ!!!!」

 

 

 

 

救急隊員

「こっちです!!いました!!

 

 ご主人!ご主人!

 聞こえますか!!」

 

 

 

 

理央さん

「えっ、そっち」

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理央さん

「うぅっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

理央さんの視線に飛び込んだのは

お手洗いで、

倒れているご主人の横に

散乱した薬と、アルコールの缶だった。

 

 

 

 

 

 

理央さん

「いやだ!!

 うそっ!!」

 

 

 

 

 

呻くような声を上げて

近づいた理央さんを

救急隊員の1人が静止する

 

 

 

 

 

救急隊員

「奥さん!!大丈夫です!!

 吐いた跡があります!

 

 ちゃんと呼吸があります!!

 

 脈もあります!!」

 

 

 

 

 

救急隊員の1人が

さらに吐かせようとしている。

 

 

 

 

救急隊員

「ご主人!聞こえますか!

 わかりますか!」

 

 

 

 

 

 

理央さん

「うぅ・・なんで・・ゥゥゥ・・」

 

 

 

省吾「……!」

 

 

 

 

 

信じられない。

 

 

 

こんなことって。

 

 

 

どうしてこんなことに。

 

 

 

 

 

 

救急隊員

「意識は朦朧としてます。

 

 摂取の量がわからない。

 急いで病院で胃洗浄を!」

 

 

 

 

 

理央さん

「お願いします!

 お願いします!!

 

 まだ、子供達が小さいんです!!」

 

 

 

 

しゃくり上げるように

泣く理央さんの前で

すごい速さで処置と準備が進んでゆく。

 

 

 

 

 

救急隊員

「あのっ、他にご家族は」

 

 

 

 

省吾

「います、すぐに連絡します。」

 

 

 

 

理央さん

「今は、

 私がついて行っていいですか。

 

 この方の子供達、

 今うちに泊まっていて

 うちの母が見てるんです!

 

 病院が決まったら 

 すぐに呼びますから」

 

 

 

 

 

救急隊員

「わかりました、お願いします!」

 

 

 

 

 

理央さん

「早苗さんだけじゃなくて

 お義母さんにも電話して!

 

 幼稚園にも学校には

 子供の熱が出たって!」

 

 

 

 

理央さんは

省吾にそれだけ伝えて

急いで救急車に乗り込んだ。