シーズン3 登場人物

主人公 紀子(ノリコ)さん

…40歳の働く主婦。一人息子は高校生。

 美容オタクで、スタイルが良くて美人。

 料理はプロ級にうまい。

         

紀子の夫 マサル

…紀子さんの大学時代の先輩。

 都内で祖父の代から引き継いだ不動産会社を経営。

 スマートで男女問わずモテる。

 

紀子の親友 真子

…紀子とは高校時代からの親友。

 紀子たちの結婚式で健二に一目惚れされて結婚。

 娘が二人いる。

 

真子の夫 健二

…マサルと大学時代のサークル仲間。

普段はマサルとよくサーフィンに行っている。

 


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真子の提案で、

ラフティングを行う場所まで、

家族をシャッフルすることになったが


子供同士は無邪気に喜ぶ中、


マサルの運転する車には、

紀子と真子が乗ることに。


 

マサルに促され、

紀子は助手席に座った。 


 

マサルがこの時

どんな気持ちだったかわからないが

真子がここに座ることだけは

避けたかったし

多分放っておいたら真子は

勝手に助手席に座っただろう。

 



マサル

 「じゃあ、出発するぞ。」

 

 


その声で

このカオスcarは発車した。


 

 

ミラー越しに真子を見ると

慣れた様子で

後部座席の真ん中にある

ドリンクホルダーを引き出し

ペットボトルをおいた。





むかっ。

(っとしたのはパンダの心。)


 

 

紀子さん

「真子、この車に

 乗ったことあったっけ?」

 

 

思わずそう聞いていた。


 

 

真子

「え?なかったと思うけど。

 なんで?」

 

 

紀子さん

「いや、そのドリンクホルダー

 私初めて乗った時

 真ん中にあるのわかんなくってさ。

 

 すぐにわかってたから

 凄いなーって思って。」

 

 

真子

「そぉ?車なんてどれも同じだよ。

 

 それにしても、

 四駆ってやっぱりいいねー。」


 

 

真子は顔色一つ変えずそう言った。

 



いらっ。

(っとしたのもパンダの心。)



 

 

紀子さん

「ねぇマサル、 

 真子や娘ちゃんに会うのって

 いつぶりだったっけー。」

 


 

マサル

「いやぁ、いつかなぁ…」

 

 

紀子さん

「私は真子にしょっちゅう会ってるから

 娘ちゃんの顔も見てるけど

 マサルはみんなに会うの

 久しぶりだから

 二人とも大きくなってて

 驚いたでしょ。」

 

 

質問がなるべく不自然にならないように

けれど紀子は二人の言葉や顔色を

無意識に伺っていた。


 


パンダなら、

ポテトチップスの袋を小脇に抱え

(いやお前たち

 最近も会ったやろ。)

と、お菓子パリパリさせながら言うが。



そのしょっぱい指で

マサルが大切にしている

ベンツの四駆の窓に

ベタベタお絵かきしながら言うが。




 

紀子さんはまだ

耐えていた。




 

マサル

「あぁ、確かにおっきくなってて

 驚いたよ。

 

 女の子が家にいるって

 賑やかだよな。」

 


 

真子

「うん、女の子は可愛いよー。

 二人いるから賑やかだしね。

 

 マサルさん、

 もう一人いけるんじゃない?」 

  

 

マサル

「いや、さすがにもう無理だよ。」

 

マサルは苦笑いをしていた。

 


 

真子

「だってマサルさん

 昔っからモテるでしょ?

 

 紀子が何度泣かされてきたかー。

 

 実はもうすでに

 隠し子がいたりして。」

 

 

マサル

「そんなわけないだろう。

 それはない、ありえない。」

 

 

 

紀子さん

「・・・・・・」

 



 

なんかさっきからさ

 

…何、この会話。

 



 

真子、バカにしてるの?

 

 

 

ねぇ真子。

 

 

 

このシュチュエーションは

 

あなたからの

 

宣戦布告と捉えて

よろしいのですよね?




 

 

 

 

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