シーズン3 登場人物
主人公 紀子(ノリコ)さん
…40歳の働く主婦。一人息子は高校生。
美容オタクで、スタイルが良くて美人。
料理はプロ級にうまい。
紀子の夫 マサル
…紀子さんの大学時代の先輩。
都内で祖父の代から引き継いだ不動産会社を経営。
スマートで男女問わずモテる。
紀子の親友 真子
…紀子とは高校時代からの親友。
紀子たちの結婚式で健二に一目惚れされて結婚。
娘が二人いる。
真子の夫 健二
…マサルと大学時代のサークル仲間。
普段はマサルとよくサーフィンに行っている。
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マサルは家で料理をするのかという
真子からの質問に
紀子(ノリコ)さんが
咄嗟に答えていた。
自分は何と戦おうとしているのか
よくわからなかった。
真子
「えー。マサルさん
仕事忙しそうなのに
うちのことやる時間あるんだー。
…やはり
真子は何か
探ろうとしているように見える。
昨日の質問は
紀子さんに浮気願望があるのかを
聞きたかっただけじゃない。
マサルのことを
知りたかったのだ。
マサル
「まぁ、いつもじゃないけど
普段から紀子が
よくやってくれてるから」
健二
「確かに紀子さんの手料理
ほんとうまいもんなぁ。
でもマサルも昔から
器用だよな。俺料理なんて
全く出来ないからなー。」
昨日マサルの携帯を見なければ
このやり取りには
何の違和感も感じなかっただろう。
そのくらい紀子たちは
もう何年も
何度も会っている仲だからだ。
紀子さん
「仕事忙しいけど
マサルさんはうちのこと
結構やってくれる方なんだよね。
それはすごく助かってる。」
真子
「ふーん。
紀子も最近仕事忙しいから
家事手伝ってもらわないと
間に合わないのかな?
ふふふ。」
なんだろう、これは。
いつもの真子の冗談が
全く笑えない。
紀子さん
「そーなの、
ほんと仕事に理解があって
助かるよ。
洗濯物とかたたんでもらうの
流石に悪いと思うんだけど
結構上手にたたんでくれてて。」
やはり咄嗟に
言い返さずにはいられない。
マサル
「おい、恥ずかしいから
言わなくていいよ。」
真子の娘
「でもうちのパパも
最近ママの帰りが遅い時とかに
洗濯とか、
やるようになったよね。
下手だけどー!」
無邪気な子供たちの言葉が
紀子さんはやけに
引っかかった。
紀子さん
「真子、専業主婦なのに
帰りが遅いことなんて
そんなにあるの?
なんか習い事でも始めた?」
真子
「…ママ友と
飲みに行ってるだけよ。
主婦なんて
付き合い少ないからさぁ。
たまにはねー。
さぁ食べよ食べよー。
このあとカヌー乗るんだから
力つけておかないとね!」
あぁ、そうだった。
子供たちが楽しみにしている。
本当はベッドに潜り込んで
一日中泣いて過ごしたい。
けれどそんなことしたら
誰かに感づかれてしまう。
様々な思いが駆け巡り
紀子さんは
せっかく作ってくれた朝食も
手をつける気になれなかった。
真子
「あれ?紀子、二日酔い?
全然食べてないじゃん。
大丈夫?
今日、私達が出かけてる間
ここで休んでおく?」
優しさなのか、
来ないで欲しいのか
全くわからなかったが
多分後者なのだろうと思った。
※紀子さんの名前の読み方について
キコさんかノリコさんか質問を頂きましたが
ノリコさんです。よろしくお願いします!
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