シーズン3 登場人物

主人公 紀子さん

…40歳の働く主婦。一人息子は高校生。

 美容オタクで、スタイルが良くて美人。

 料理はプロ級にうまい。

         

紀子の夫 マサル

…紀子さんの大学時代の先輩。

 都内で祖父の代から引き継いだ不動産会社を経営。

 スマートで男女問わずモテる。

 

紀子の親友 真子

…紀子とは高校時代からの親友。

 紀子たちの結婚式で健二に一目惚れされて結婚。

 娘が二人いる。

 

真子の夫 健二

…マサルと大学時代のサークル仲間。

普段はマサルとよくサーフィンに行っている。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

紀子さんと真子は

ロッジにある椅子に腰かけた。

 

そして、今日1日ずっと

様子がおかしかった真子に尋ねた。

 

 

紀子さん

「ねぇ真子、最近なんかあった?

 今日ずっと元気ないし…

 

 やっぱり健二くんと

 喧嘩でもしてるの?」

 

 

真子はしばらく黙っていたが

持っていたチューハイを

ぐいっと飲んだ。

 

 

真子

「ねぇ紀子、

 マサルさん以外の男の人を

 好きになったことない?」

 

 

突然、質問返しをされた。

 

 

紀子さん

「え?私?

 いきなりどうしたのよ。」

 

 

真子

「テレビに出てる人とかじゃなくて

 リアルで。現実で。

 

 旦那以外の人と

 一緒にいたいなって。」

 

 

紀子さん

「うーん…私はないかなぁ…。」

 

 

真子

「だって紀子綺麗なんだから

 仕事とかしてても

 言い寄られることあったでしょ。」

 

 

紀子さん

「いや、ないよ。だって

 そういうシュチュエーションがないもの。

 子供が生まれてから

 仕事の飲み会すらほとんど出ないし。」

 

 

真子

「そうなんだ…

 

 紀子って、真面目だよね…」

 

 

真子は同意を求めたかったんだろうか。

どことなく

がっかりした顔をしている。

 

 

紀子さん

「いや真面目とかでは…

 

 でも、芸能人とかはあるよ。

 こういう人と恋できたらいいなーとかさ。」

 

 

少し、取り繕ってみた。

 

 

真子

「じゃあ目の前に

 好みのタイプの人が現れたら

 マサルさんを裏切って

 飛び込んだりできる?」

 

 

紀子さん

「それは無理。

 だって夫婦の歴史があるもの。

 息子もいるし

 簡単には壊せないよ。」

 

 

真子

「……。」

 

 

紀子さん

「真子だってそうでしょ…

 

 ねぇ真子…こんな質問…

 

 もしかして今、

 好きな人がいるってこと?」

 

 

 

真子

「…いる…かもしれない。」

 

 

 

紀子さん

「そーなの??!!

 えっ!!誰!!」

 

 

紀子さんは

自分で聞いておいてなんだが

心底驚いた。

 

 

 

真子

「ちょっと声がおっきい!!」

 

 

 

紀子さん

「ごめん…あまりにもびっくりして…

 

 …ってでも流石にまだ

 好きな人、って程度なんでしょ?」

 

 

 

真子

「いや…本気…かもしれない。」

 

 

紀子さん

「…え…そんな…」

 

 

真子は専業主婦だが

娘のことを溺愛していて

家のこともよくやっている。

 

そんな真子から

好きな人が出来たと聞かされるとは

全く想像もつかなかった。

 

むしろ紀子さんは勝手に

 

浮気をしているのは

健二の方だろうとか思っていて

 

心の中で

健二さんごめん…

 

と謝っておいた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー