ミキ本人です。

今はタクヤとの出会いについて

振り返っています。

元部下だったタクヤに告白され

最初はその押しの強さに

引いていたはずでしたが

そのうち一緒に住むようになり、

私はそれなりに

居心地の良さを感じていました。

 

そんな時に、妊娠が発覚

私たちは結婚することに。

 

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タクヤと話した翌日

私は仕事の休憩時間に、

母親に電話して、妊娠を告げた。

 

本当は夜でも良かったかもしれないが

この時はとにかく

早く伝えなければ、と思っていた。

 

驚いた母は咄嗟に父を呼んだ。

 

 

ミキ母電話

「お父さん!!

 ミキに!ミキに子供が出来たって!」

 

 

ミキ父電話

「お?おぉっ!?子供っ!?」

 

 

ミキ母電話

「そう!子供が出来たって!」

 

 

電話越しに、

父と母が驚き、騒ぐ会話が聞こえた。

 

 

ミキ電話

「母さん…そう。妊娠してて。」

 

 

ミキ母電話

「だって‥子供って、どしたん?」

 

 

 

 

そりゃ驚くと思う。

 

そもそも20代の頃から

仕事ばかりしていた私。

 

今後もこれからも、きっと

結婚すらしないと思っていた娘からの

突然の妊娠報告。

 

 

 

ミキ電話

「付き合ってる人、いるでしょ。

 この前電話で話した…タクヤ。

 そのタクヤとの子供。」

 

 

 

 

ミキ母電話

「って!早くない!?」

 

 

 

 

ミキ電話

「うん。早いよね‥

 かなり早い段階でわかってね。

 でも、病院でエコーも確認したから、

 妊娠は本当。

 

 それで、タクヤにも話した。

 そしたら、結婚するって。

 

 お母さんたちにも挨拶に行くって。

 来月のGWに…。」

 

 

 

 

ミキ母電話

「えー!!結婚!?挨拶?来月?」

 

 

 

 

母さん。

 

ほんとに‥驚くよね。

 

色々と突然過ぎるよね。

 

 

でも、本当なんだ…。

 

 

 

ミキ電話

「うん。タクヤも今日、

 自分の両親に話すって。

 …おかあさん、急にごめんね。」

 

 

 

 

咄嗟に謝っていた。

 

だって親への結婚とか、妊娠の報告。

 

昔に想像していたのとは随分違う。

 

 

こんな形で、申し訳ないとも思う。

 

 

 

 

 

ミキ母電話

「まぁ、分かったけど、

 分かったけど、えー!!」

 

 

 

 

ずっと驚き続けている母親。

 

 

 

 

ミキ電話

「今、仕事の休憩中だから、

 また終わったら

 夜に電話するからね。」

 

 

 

 

そして私は一旦、電話を切った。

 

 

親への妊娠報告を

思わず仕事の合間にしてしまった私。

 

母親は驚いていたけれど

怒ってはなかったような…。

 

いや、今は怒るより

驚きが勝ってるのだろうから、

咄嗟にどう言えばいいかも

わからなかっただろう。

 

 

だってその時は自分でも、

どうしたらいいのか、

わかっていなかった。

 

一旦、また夜に電話しよう。

 

 

 

 

 

そして、次に浮かんだのは

 

 

職場への報告。今後の仕事。

 

 

これは早く言わないと大変だ。

 

 

妊娠が分かったその日。

 

 

実は私は昇格し、

新しい組織に配属されていた。

 

 

それまでなりふり構わず

仕事に打ち込み、

いつ寝てるのかと思われるほど、

仕事と付き合いに時間を使っていた。

 

それが妊婦となると

今まで通りにはいかない。

 

 

これまであんなに

成果を出すことにこだわっていた私。

 

 

もう自分1人の身体ではないと

わかった途端に

無理は出来ない、この子を大切にしたい、

そう思っていた。

 

 

 

でも・・後ろめたさもある。

 

今回の人事は、

期待の上の人事だった。

 

私だからと任せてくれた部署。

 

 

上司たちは今までの私のパワーに

さらに拍車がかかり、

猛進してくれるだろうと

思っていただろう。

 

そうやって

期待をかけてくれた上司に

 

なんて言おう‥

 

 

 

あー!!!どうしよう!!

 

 

 

いや、悩んでいても仕方がない。

 

 

とにかく出来るだけ早いタイミングで

上司には伝えておかないと

迷惑をかけてしまう。

 

 

 

よし、もうこの勢いで

今日伝えよう。

 

 

っていうか、今伝えよう。

 

 

そうして私は、上司に声をかけた。