ミキ本人です。

今はタクヤとの出会いについて

振り返っています。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

一応恋人同士という形で

初めて二人きりで食事をしたその日。

 

 

 

ミキ

「ねー。なんかさ。

 もちろん出会った時点で

 私が上司だし、先輩だしさ。

 敬語なのは当たり前なんだけど…。

 

 それでこの感じって‥ 

 どうしても違和感を感じるんだよね…。」

 

 

 

 

タクヤ

「あぁ、確かに。

 ミキさん、敬語嫌ですか?

 なかなか

 抜けないかもしれないです…。

 

 でも、やっぱり変ですよね。

 付き合ってるのに…。」

 

 

ミキ

「うん、なんか変だよね。

 いや、分かるよ。

 それが当たり前なんだけどさ。」

 

 

 

 

だから‥

 

やっぱり恋人同士は無理だから、

辞めよう!!

 

と私があの時

言えば良かったのかもしれない。

 

 

 

 

タクヤ

「それじゃあまずは呼び方変えましょう。

 何が良いですか?

 いきなり呼び捨ては

 さすがにハードル高いので…。

 

 敬語は、仕事の時だけにします!」

 

 

 

 

うーん

 

呼び方でなにか変わるのか…。

 

そんなもんなのか…。

 

変わらない気もするんだけど…。

まぁ、いっか。

 

 

 

 

ミキ

「なんだろう。

 なんでもいいんだけどね。」

 

 

 

 

タクヤ

「ミキさんはやめて、

 ミキちゃんならどうですか?

 

 ちょっと近くなったような…。

 ミキちゃんで頑張ってみます!」

 

 

 

 

ミキ

「あー。まぁ、そうだね。

 一旦それでいいよ。」

 

 

 

タクヤ

「ありがとうございます!

 なんか、

 変わった気がして嬉しいです!」

 

 

 

そう言うと

タクヤは嬉しそうに笑って

私にお酒を注いでくれた。

 

 

 

ねぇ、タクヤ。

 

私はね、この頃のあなたの、

そのままで居てほしかったよ。

 

 

当時からもちろん、

自己中で強引な奴ではあったよ。

 

だけどまだあの時のタクヤは、

私の目の中で

一生懸命で可愛い後輩に映ってた。

 

 

私の話を聞いては、一喜一憂し。

これから彼氏として認めてもらうべく

頑張ろうとしてたじゃない。

 

 

それをそのまま

家族に向けて欲しかったんだよ。

 

 

それで良かった。何も問題なかった。

 

お金なんて多少なくたって

世間に見栄なんてはらなくたって

ただただ愛情を全て

チビミキに注いでくれる

父親であって欲しかった。

 


唯一私は

あなたに感謝していることがある。

 

それはあなたのおかげで

命より大切だと思える存在に出会えた。

チビミキに出会えた。

 

もう私には

チビミキがこの世に存在しない世界なんて

耐えられない。

 

 

 

 

でも、そのチビミキを傷つけたこと。

簡単に

捨てるような言葉を吐いたこと。

 

 

 

私はもう

あなたを許しはしない。