お読みいただいてありがとうございます。
最近読んでくださる方が多くなり
途中から見ていただいている方のために
簡単なあらすじをまとめています。
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タクヤは年末までの半年間
事あるごとに実家に帰っていて
その理由がいつも
（母親の体調が悪い）
ということだったが
それは嘘だった。
勿論そんなこと
信じていたわけではない。
むしろ嘘だとわかっていたが
それでもこうして
元気でピンピンしている
義母の声を聞くと
無性に怒りが湧いて来る。
二人が結婚式を行なったのは
昨年の5月。
そこで実の姉から両親のことを聞いて
（父親の度重なる浮気・不仲
子供のお金の使い込み
姉への仕打ちなど）
タクヤもミキも、タクヤの実家とは
距離を置いたはずだった。
しかしその約1ヶ月後には
タクヤの不倫が始まっている。
しかも和歌子への猛烈アタックで。
スピンオフを読んでもらえばわかるように
タクヤはとにかく押しが強い。
相手のことなどお構いなしに。
ブログを読んでいる方の中には
不思議で仕方がないと
思う方もいるだろう。
なんでミキも和歌子も
こんな最低な男を好きになるのか。
しかしそれがタクヤ。
いや、それが男女。
タクヤと一緒にお酒を飲んだ
私の夫でさえも
最初は（なんかいいやつじゃん）
と思ってしまった何かが
タクヤにはあるようで
こじれると全く話にならないやつだが
普段の会話の時には
相手に共感して相槌を打ったり
話が上手いのだ。
そうじゃないと
いくら経歴詐称しているとはいえ
日本でもトップクラスの大企業に
入れるわけがない。
きっと面接での受け答えも
面接官を喜ばせることに
長けていたのだろう。
思えばタクヤが
ミキの部下になった頃は
他の部署でも認められていて
ミキ本人も彼は売れると見込んでいた。
だからなんだかすごく
すごく複雑な気持ちになる。
タクヤは自分のそういう能力を
人のために
使える人間になればよかった。
口から出任せを
真実にしたら良かったのだ。
タクヤは嘘をつき続けて、
それがいつのまにか自分の中で
本当になってしまった。
まぁそれがどうも
自己愛性人格障害の症状に
行き着いてしまうのだけれど。
それにしても、そこまで
自分に好意を持ってくれている男が
まさかこの後
ひどく裏切ってゆくだなんて
誰も思いはしない。
芸能人の離婚の原因が
【性格の不一致】なんて聞くと
そんなのなんで最初から
わからなかったんだろうなんて
若い頃は思っていたけれど
出会った頃の疑問なんて
好きという気持ちが
全て吹っ飛ばすものだし
結婚前に全てがわかっていたら
誰も苦労はしていないのだ。
さてなんだかボソボソと
自分の気持ちを書いてしまった。
ミキとタクヤの母親の話に戻ろう。