※スピンオフは、

 ミキ本人の目線から見たお話です。

 

 

 

翌朝もタクヤはちゃんと起きた。

 

そしてチビミキの元へ

時間通りに向かった。

 

そして、この日の朝も

 

タクシー代‥また払ってる…

 

 

いや、普通なんだけど

1000円とかなんだけど

決して普通ではない奴だから

普通の行動をするだけで

私は驚くようになっていた

 

 

 

何度も言うが、タクヤが普通だ。

 

 

 

 

そして、2人で病室に入った。

 

チビミキはまるで

パパとママが来る時間を

把握していたかのように

ドアに向かって待っていた

 

 

 

ちびミキちゃん

「パパー!ママー!!」

 

 

 

 

あぁ…ちびミキ…

 

本当に愛おしかった。

 

 

 

 

あなたがいるから、ママは耐えるよ。

乗り越えるよ。

 

これからも

どんな事があっても守るからね。

 

 

 

タクヤはその日の朝も

チビミキにべったりで

そして、夕方は私より早く

病室についていた。

 

 

 

心がざわざわする。

ここ数日毎日思う。

 

 

今更なんで?

和歌子と揉めたから?

和歌子が面倒くさくなったから?

 

 

本当に自分の事しか考えてない。

 

今は我慢だけれど

いつまで続くだろうか。

 

 

ひとまず行き帰りのタクシー代も

珍しく払っているし

私が支えてきた金額とは

全く比較にならないけど

ないよりはマシだ。

 

 

そしてこの日も面会が終わる時間に

泣き喚くチビミキ。

 

本当に毎回、毎回

胸が苦しくて押しつぶされそうだ。

 

けれどちゃんと帰って寝て、

明日も来てあげなきゃ。

私が身体を壊すわけにはいかない

 

その日も泣き喚くチビミキを背に

病室を出た。

 

 

 

タクヤ

「今日は夕飯どうしようか?

 スーパーで買って帰って

 簡単なもの作ろうか??」

 

 

 

 

ん?

 

え??

 

 

 

 

タクヤ「うぅ…」

 

 

 

 

 

おい。

 

また泣いてるっ!!

 

 

 

 

タクヤ

「辛いな。耐えられない。

 辛すぎる…うぅっ…」

 

 

 

 

 

まいった。

私はこれに毎日付き合うの?

 

いや何度も言うよ。

 

泣きたいのは私

今までも今も辛いのはチビミキと私。

 

 

 

 

これまで当たり前のように

家族を放っておいたのは

どこのどなた?

 

 

 

と、今日も言わず

 

 

 

 

「大丈夫。チビミキのために頑張ろ。

 お肉でも買って食べようか。

 体力つけないとね!」

 

 

 

 

タクヤ

「そうだね。賛成。

 肉は俺が焼くね!」

 

 

 

「うん!その方が絶対美味しいからね!

 楽しみ!」

 

 

 

 

 

スーパーでお肉と付け合わせを買い

帰宅。

 

 

 

 

タクヤはせっせと夕飯を作り、

私は明日のチビミキの準備。

 

今までもずっと、

こうだったら良かった。

 

 

 

こうやってお互いに

協力し合える日々であったなら、

私の心は穏やかに

当たり前の日常を過ごすことが出来た。

 

 

 

 

だけどもう遅いよ。

 

今は憎しみと怒り

呆れしかない。

   

 

 

 

あんたは、後先考えず、

私とチビミキに危害を加えた。

心に深い傷を負わせた。

 

人の心を殺したも同然。 

私は生涯かけて

あなたを許しはしない。

あなたの思い通りにはさせない。

 

今は冷静に耐える事が大事。

 

来る時が来るまで。

それまでに私はやることがたくさんある。

 

 

 

 

タクヤ

あんたは本当にわかってない

 

私はあなたと徹底的に

闘う覚悟があることを。

 

 

 

 

 

あなたは知らない。

 

 

 

 

 

 

 

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最近ホットケーキミックスが

高額で転売されていると聞いて驚きました。