これからの物語の主人公
ミキ=私の後輩 33歳
広告代理店でトップの売上を上げるワーママ
タクヤ=ミキの夫 27歳
有名企業に勤めてはいるがその実態は・・
娘 =ちびミキちゃん 2歳
和歌子=タクヤの不倫相手 34歳
タクヤと同じ企業に勤めるOL
彼女の話を少しずつ
つらつらと書いてゆきたいと思います。
彼女は今元気で、元気じゃなくて
それでも必死に生きています。
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ミキが弁護士に会った日
タクヤはまた、帰ってこなかった。
ミキは怒りを通り越し
もう呆れるしかなかった。
その日は土曜日で、
午後から家族で
出かける予定になっていた。
ミキLINE
「私さ…タクヤをこれまで
甘やかしすぎたんだよね…
今更だけどこうして
裏切り続けられたことが
もう悔しくて情けない・・
自分に、反省しかないよ。」
不倫の証拠を発見した頃はまだ
強気だったミキ。
それが最近どんどん
弱気な発言になってゆく。
いや本当はずっとずっと、
不安だったのだ。
朝、タクヤからは一応
もう直ぐ帰ってくると
連絡が来ていた。
それだっておかしいけれど
それからお昼になっても
帰ってくる気配がない。
もう・・
これはきっと和歌子が
(帰らないで!
土日もうちにいてよ!!
なんで帰るの?)
と、ごねているんだろう。
想像だけど
きっと間違いない。
お昼になってタクヤから
ミキに電話が入った。
タクヤ電話
「会社に泊まり込んだついでに
朝、1件
打ち合わせしてきたんだ。
だからお昼になっちゃったけど
ごめん。今から帰るから!」
そんなわけないじゃん。
また、見えすいた嘘をついて
普通の顔をして
帰ってくるつもりのようだ。
これをミキが毎回
本気で信じていたと
思っているだろうか。
こんな繰り返し、
しょっちゅう聞いている私の方が
辟易していた。
私LINE
「っていうかミキさ、
よく今までこれに耐えられたね。
そもそも夜に連絡がないのも
相当腹立つけど
タクヤが自分で示した時間に
帰ってこないってさ
こっちの予定も狂うし
イライラしないの?」
ミキLINE
「いやもう私も、
麻痺してるんだとは思う。
これが何ヶ月も続いてたから
どうせその時間に
帰ってくるわけないってわかってるし。
まぁそれがあいつを
つけあがらせた
原因かもしれないけど・・」
そんなやりとりの間に
タクヤが帰って来たようだ。
普通に帰って来たタクヤに
波風が立つようなことは
なにも言わず
その日は普通に
家族でご飯を食べに行ったらしい。
しかしまたその夜。
ミキはもちろん
タクヤの携帯を開き
和歌子とのやり取りを確認した。
見なければ傷つかない。
わかっているが
こうして証拠を集めるしかない。
タクヤの携帯の中身は
やっぱり最低だった。
和歌子さん。
あなたもね、
ものすごい嘘つき男に
引っかかってしまいましたね。