登場人物
私=おもちゃのパンダ 38歳
一応企業の主任。ワーママ 1歳の娘あり。
これからの物語の主人公
ミキ=私の後輩 33歳
広告代理店でトップの売上を上げるワーママ
タクヤ=ミキの夫 27歳
有名企業に勤めてはいるがその実態は・・
娘 = ちびミキちゃん 2歳
和歌子=タクヤの不倫相手 34歳
タクヤと同じ企業に勤めるOL
彼女の話を少しずつ
つらつらと書いてゆきたいと思います。
彼女は今元気で、元気じゃなくて
それでも必死に生きています。
ミキがタクヤと和歌子の
LINEのやり取りを見た翌日。
ミキのインスタの足跡に
和歌子が現れた。
最初はミキも気づかなかったようだが
ストーリーをアップすると
すぐにつく足跡の中に
見慣れないアイコンがあった。
wakakonikoniko
(ワカコニコニコ)
おや?
って、あれ?
これ和歌子やん。
めっちゃ
みてますやん!
奥さんが誰か
もうわかってますやん!!
ミキは私に
その画面のスクリーンショットを
光の速さで送ってくれた。
フォローしていなくても
インスタのストーリーを閲覧すると
足跡が残るってこと、
和歌子は知らなかったんだろうか。
(私も初耳だったけど。
というか、ストーリってなに?って
今も思っているけど。)
ミキのインスタは
仕事のことも書いてあるのだが
家族との何気ない時間も
時々アップされている。
その日ミキが載せたのは
ちびミキちゃんの後ろ姿。
その内容には
「パパからもらった
クリスマスプレゼントで
元気に遊んでくれて安心。」
とあった。
友人の多いミキの
その記事のコメント欄は
リアルな女友達から
(良かったー、ホッとしたー)
(心配してたから、安心だよー)
のような書き込みで溢れた。
和歌子はこれを見て
どう思っているのだろう。
ミキは試しにもう一度
ストーリーをアップしてみる。
ちびミキちゃんが
パパと遊ぶ後ろ姿を。
すると、5分以内に和歌子の足跡。
早っ。
すぐ見てますやん!
もはやファンですやん!!
フォロワーではない和歌子は
常にミキのインスタを開かないと
いつストーリーをアップしたのか
わからないはず。
でも、見たいよね。
だって和歌子にとってタクヤは
つい最近まで普通の彼氏だった。
海外旅行に行ったり
クリスマスには泊まりで
プレゼントを交換したり
年末年始も一緒に過ごした。
そんな相手に
まさか家族がいただなんて。
にわかには信じられず、
そりゃあ奥さんのInstagramだって
覗きたくもなるだろう。
だって、好きだった人。
その人の裏切りを突然知って
あ、そうなんだ。
ってすぐに理解して
割り切って、別れられるほど
安易な気持ちではなかったはずだ。
タクヤの嘘は
ミキの日常や心だけじゃなく
和歌子の心も壊していった。