登場人物

私=おもちゃのパンダ 38歳

一応企業の主任。ワーママ 1歳の娘あり。

 

これからの物語の主人公

ミキ=私の後輩 33歳

広告代理店でトップの売上を上げるワーママ

 

タクヤ=ミキの夫 27歳

有名企業に勤めてはいるがその実態は・・

娘 = ちびミキちゃん 2歳

 

和歌子=タクヤの不倫相手 34歳

タクヤと同じ企業に勤めるOL

 

彼女の話を少しずつ

つらつらと書いてゆきたいと思います。

彼女は今元気で、元気じゃなくて

それでも必死に生きています。

 

 

 

 

チビミキちゃんの容態は

日に日に回復し

1週間の入院を終えて

元気に退院することができた。

 

 

 

私は心底ほっとした。

 

 

 

 

しかしその期間のタクヤは

毎日うちに帰ってきては

晩酌して酔って泣いて

ミキに懺悔して

そんなローテーションを

繰り返していた。

 

 

 

 

 

タクヤ

「会社に転勤届けを出すから

 名古屋に3人で引っ越そう。

 新しい環境でやり直そう!」

 

 

 

ミキ「…」

 

 

 

 

やり直すって、

ミキとちびミキちゃんは

一体何をやり直すの?

 

 

あなた以外

やり直さなければならないことなんて

何もないけど?

 

 

 

 

あと、

勝手に転勤するとか言ってるけど

ミキの仕事はどうするの?

 

あなたより稼いでるけど?

 

そもそも新しい環境に行きたいって

その理由はなんだい?

 

 

 

 

あぁ、その場に行って

私が代わりに聞いてあげたい!

 

 

 

 

やはりタクヤは不倫相手と別れて

むしろこじれて揉めて

奥さんにバラすとか

ストーカーになり始めたりして

都内から一刻も早く

逃げ出したいとか?

 

 

 

 

ミキはこの日も

ことを荒立てないよう

当たり障りのない会話をした。

 

 

 

私ならついつい

その摩訶不思議発言に、

 

突っ込みまくったり

理由を話すまで永遠に

ねぇねぇ攻撃したり、

やっぱり突っ込んだりするが

 

 

 

それは、キレない相手と

話し合えることが前提なわけで、

 

タクヤの過去の逆上ぶりを想像すると

やはりここは我慢したのだろうか。

 

 

 

 

 

…できないけど。

 

 

 

 

 

と、そんなことを思っていると

 

気持ちが緩みまくっているタクヤは

 

普段は絶対に

肌身離さず持ち歩いている携帯を

無防備にテーブルに置いたまま

 

眠ってしまった。

 

 

 

 

急に、チャンスが訪れた。

 

 

真実を知るなら

もう今しかない。

 

 

ついにミキは

タクヤの携帯を開いた。