私=おもちゃのパンダ 38歳
一応企業の主任。ワーママ 1歳の娘あり。
これからの物語の主人公
ミキ=私の後輩 33歳
広告代理店でトップの売上を上げるワーママ
タクヤ=ミキの夫 27歳
有名企業に勤めてはいるがその実態は・・
娘 = ちびミキちゃん 2歳
そもそもの二人の始まりは
社内恋愛。
ミキが上司で
タクヤは部下という関係性。
タクヤの猛アタックで
二人は付き合い初めたが
わずか数ヶ月で子宝に恵まれた。
あまりにも早い妊娠。
しかしミキは30代。
出産を考えるには十分良い年齢で
その年齢的に、
子供を諦める選択肢は
一切浮かんでこなかった。
もうこうなったら、
1人で産むことも決意出来ている。
しかしそのことを、タクヤに伝えた日
彼は迷わず結婚しようと
ミキにプロポーズした。
ミキのご両親は反対した。
いくらなんでも、
付き合ってから結婚までが
早すぎると。
ご両親の心配は最もで
私も同じことを思った。
けれど同時に、授かった命。
産みたいと思うミキを素直に
祝福も応援もしたかった。
ミキはタクヤとの結婚を選び
最終的にミキの両親も
結婚を許した。
その頃私はミキに
タクヤの両親のことについて
質問したのを覚えている。
なんだろう。
親心というか、姉心というか。
とにかくどんな親なのか
心配だったのだ。
ミキの方はタクヤの実家に出向き
ご両親に会い
タクヤもミキの両親に
挨拶にはきたようだが
タクヤのご両親は、結婚式のその日まで
ミキの両親とは会うことはなく
電話もなく、
その後の祝い金もなにもなかったそうだ。
ちなみにタクヤから聞く
タクヤの父は、有名大学を出ていて
現在会社経営者。
母親も高い学歴と、
なんだか経歴の話だけ。
今は母親の身体が悪く
あまり長旅が出来ないために
離れたミキの実家までは
足を運べないと聞いていたらしい。
でも、
(長旅など出来なくとも
お祝いくらい出来るのでは…?)
会ったこともないタクヤの両親に
一抹の不安を感じていた私。
そこはミキも
同じ気持ちだったようだが
お腹でスクスク育つ我が子の成長に
もう他の選択肢はなかった。
これまで
仕事一筋で走り抜けてきた彼女。
新しい命と共に
幸せになるんだと思っていた。
心から幸せを願っていた。
そして結局
結婚式を挙げるのは
娘ちゃんが1歳を過ぎてからにしよう
そう決めたらしく
里帰り出産だったミキからは
お産にも立ち合ったタクヤとの
幸せそうな写真が送られてきた。
なんだかんだありながらも
ちゃんとやっているんだと
私は安心していた。
でも、現実は違っていた。
タクヤはミキの妊娠中に
浮気をし
生活費を支払わなくなり
たまに料理くらいはするが
出産した直後から
ミキに家事のほとんどを任せていた。
その事でミキが何か言おうとすると
逆ギレし、手が出たわけだ。
私はミキから時々
タクヤが育児に協力的ではなくて
喧嘩になるとは聞いていたが
そこまで深刻で
酷いものだったなんて
思いもよらなかった。