登場人物
私=おもちゃのパンダ 38歳
一応企業の主任。ワーママ 1歳の娘あり。
これからの物語の主人公
ミキ=私の後輩 33歳
広告代理店でトップの売上を上げるワーママ
タクヤ=ミキの夫 27歳
有名企業に勤めてはいるがその実態は・・
娘 =ちびミキちゃん 2歳
怒っている、許せない。
クズ男。DV男。
タクヤに対してそう言うミキの言葉に
嘘など1つもない。
きっと喧嘩のたびに
今回こそ別れよう
今度こそ離婚しよう
そう思ってきたはずだ。
けれど今私が聞いているミキとの
会話の端々から感じるのは
ミキの、タクヤへの愛情や
諦められない気持ち。
好きの反対は、嫌いじゃない。
好きの反対は、無関心だ。
ミキがタクヤを無視できない限り
放って置けない限り
男と女は別れられないのだ。
ミキ、別れて欲しいよ。
だけど、そうだよね。
周りが簡単に言うほど
行動も決断も簡単なわけがない。
喧嘩一つで別れられるのなら
世の中誰も
こんなに苦労はしていない。
私にだってそれはわかる。
人には様々な一面があって
ミキは、
タクヤの良い面も知っている。
だから期待したい。
悪い面を直してくれたら、
きっと普段のあなたは
出会った時のような、
良い人だから。
でも違うよ。違うんだよ。
普段どんなに優しくても
自分の思い通りにいかなければ
力でねじ伏せようとして
女性に暴力を振るう。
幼い我が子に
その場面を見せてしまう。
こんなことをする人は
やっぱり優しくないんだよ。
そんなの愛じゃない。
世界はもっと広くて
タクヤの側にいなくたって、
我慢しなくたって
生きていけるんだよ。
生きていいんだよ。
許しあって生きてゆくことも
時には大事だと言う人もいる。
だけどこのケースは
許さなくていいんだよ。
お節介だけど私は
ミキ、
あなたを傷つける人が
許せないんだよ。
