木曜日。
結局2時間と少し待った頃に
Tサンから電話。


「遅くなってごめんね、今どこ?」

「お疲れさま。今外だけど…今日は疲れてると思うし帰りなよ。ワタシも帰ろうとしてたし」

「え…ごめんね。…明日は?明日は会える?」

「2日連続では家出られないから、無理だよ。また来週ね」

「そうなの?無理か…。」


そんなやりとりをしている間、静かに涙がこぼれてきた。
ホントは次の日に会おうと思えば会えたケド
なんだか意地をはってしまってた。

今日が記念日だという話題になった時、
「やっぱり顔見たい。イイ?」
そうTサンが言ってくれて、
やっとワタシも素直に「うん」と言えた。



待ち合わせの場所に車を停めて15分後、Tサンが後部座席に乗りこんだ。
ワタシは運転席にいて
そこからしばらくは
Tサンが後ろから手を握って頭をなでてくれていた。

なぜか分からないケド
涙が溢れて
Tサンにバレないようにしたつもりだけど
きっと気づいていたと思う。


気持ちが落ち着いてから
キスをして
他愛もない話をした。