今回も、細かいひっかけに注意しながらで、ゆっくり紐ときながら見ていきましょう!
またまた製法の問題。
何故ウイスキーはこんな味がするのか?
穀物なのに花の香りがしたり、果物の香りがしたり不思議に思いませんか?
これぞ、化学という名のファンタジーなのです。
ウイスキーコニサープロフェッショナルの問題よりその不思議を解き明かしていきましょう!
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【問】大麦の品種には大きく二条種と六条種がある。モルトウイスキーには二条種が用いられるがその理由は?
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大麦に種類なんてあるのかとびっくりされた方も多いと思います。
まず、二条大麦。ビールの原料になる品種で、ビール麦とも呼ばれています。
二条大麦
代わって六条大麦は、パンや麦茶などに使われています。
六条大麦
六条大麦と二条大麦で大きく異なるのが、穂についている実の数。
六条は、その名の通り6列全て実がなります。
しかし、一粒一粒が小さめで、麦茶や押し麦など使われます。
一方、二条は2列しか実がなりません。その代わり、六条に比べると実が大きいのが特徴。
ビールや麦焼酎の原料として有名です。
ただし、二条種の中でも醸造に適している品種は限られており、醸造原料麦として特に指定された銘柄のみが利用されます。
六条大麦を上から見て
【成分の比較】
二条大麦 | 六条大麦 | |
---|---|---|
デンプン | 多い | 少ない |
タンパク質 | 少ない | 多い |
エキス分 | 多い | 少ない |
酵素力 | 小さい | 大きい |
用途 | 醸造用、飼料 | 食用、麦茶 |
二条種の方がデンプンを多く含んでいるので、糖化した際、効率がよい事がわかります。
確かに、タンパク質の比率が多くなれば、酵素力も強まり、糖化を進めるにあたり有利になります。
しかし、均一な製麦が行えず麦芽によって糖化の溶け具合にばらつきが出てきて、結果エキス収得量が少なくなる場合もあります。
結果、デンプン含有量が多い二乗大麦の方が醸造は適しているのです。
また、二条大麦の方が殻が薄く製麦しやすいという利点もあります。
よって問の回答はこちら。
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【解答】二条大麦の方がデンプンが豊富で効率よくエキスを収得できるため。
また、タンパク質の比率が多くなると酵素力が強くなる一方で均一な製麦が行えず糖化の溶け具合にばらつきが出てしまう。
よってタンパク質の少ない二条大麦を使用する
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ウイスキーを知れば、益々、世界が広がっていくはずです!